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路地裏で小さな台車を住まいとし、ペットボトルに入っている緑色に苔むした水を飲むという老婆をはじめとして、壮絶な写真がてんこもりに加えて、作者の取材に関するエッセイを収めた「フォトエッセイ」です。
ここで紹介しておいてこういうこというのもなんですがメッチャクチャエグい内容のオンパレードで正直、刺激が強いのが苦手な方にはあまりお勧めできません。しかし、世界には絶対的な貧困というものが存在していて、その『現実』を見つめたいという方には必須の内容です。
これは作者が海外を渡り歩いてきた15年間で撮りためてきた写真とエッセイで構成されています。普通の人がこういう光景を目の当たりにしたら、きっと精神的にどうにかなってしまうのではないか、という危惧が頭から離れませんでしたが、僕はページをめくる手を止めることはできませんでした。
特に印象に残っているのはある老婆の写真で、彼女については実際にどういう人間かは確認してほしいのですが、ひとつだけいえるのはここに写っている中身が緑色に苔むしているペットボトルの水を飲んでいる、ということです。これ以上は、あまりにもすさまじい話が怒涛の如く続くので、しばらくこの本を読んだあとは何もできませんでした。
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「シャッターを切る勇気がない臆病な人間だから、作家を目指した」と筆者は云うが、掲載されている写真の迫力は凄まじい。自分も写真を撮るのでわかるけれども、人にレンズを向けるには勇気が必要だ。何気なく撮っただけでは迫力のある写真は撮れない。
貧困がどうのこうのとか、表面的な説明は必要がない。本書の写真を見れば何が起きているのかがわかるだろうと思う。
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今年36冊目。
貧困、スラム、紛争、難民…授業で教えることばかりなのに、私はそのうわべだけの部分しか見ていなかった。
それはそうだ。だって私は、本やインターネット、テレビなどの媒体を通じてしか、それらを見たことがないのだから。
ショッキングな写真がたくさん掲載されている。思わず目をそむけたくなるような写真たち。
それが「当たり前」の世界が私たちの隣にあるということ。
それを知らないで私たちが生きているということ。
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短く簡潔なことばで綴られていて読みやすいが、心に響いた。
所謂途上国というところで暮らしていても、当初はいろんな気持ちを抱いていたのだが、それが徐々に日常になってしまっている。
そんな自分に警鐘を鳴らされているように感じた。
目を背けたくなるような現状をしっかりと写真にも言葉にも残していることは、大変凄いことだと思う。
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朝から読むには重すぎる内容。著者の本は何冊か読んだが、写真となるとグッとリアリテイが増す。
思わず目をそらせたくなる写真ばかりだ。
本当に行った人にしか言えないことと、表現できないこと。
批判されたとしても、その物事を考えるきっかけを作りたいという著者の言葉に、知っているだけでいいんだ、という許しのようなものを与えてもらった。無責任だと思うが、その程度のことしかできないのがどうしよもない現実だ。
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生々しい写真が多かった
知っている話をあったが写真を見たことのない話も出てきた
考えさせられたというよりは、何も考えずに読破した
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著者の作品はこれで6冊目の読了となりました。
知らないふりをして、目を背けている真実がリアルに描かれています。
本作は写真が多くおさめられており、一層リアルに感じることが出来ました。
物乞い、ストリートチルドレン、スラム、少女売春、人身売買、臓器売買、薬物...
これが途上国のリアル。
説明
内容紹介
今この瞬間の飢えを凌ぐため、子供は蛆にまみれた生ごみを口に運び、今日を生きる金を得るために路上売春婦は自らの身体を売る。そして多くの喜捨を得ようと子供の手足を切断し、街中に立たせるマフィア――。インド、アフガニスタン、アフリカなど世界各地のスラムで生活を共にすることで見えてきた、弱者が踏み躙られる現実。苛酷な運命を炙り出す、衝撃のフォト・ルポルタージュ。
内容(「BOOK」データベースより)
今この瞬間の飢えを凌ぐため、子供は蛆にまみれた生ごみを口に運び、今日を生きる金を得るために路上売春婦は自らの身体を売る。そして多くの喜捨を得ようと子供の手足を切断し、街中に立たせるマフィア―インド、アフガニスタン、アフリカなど世界各地のスラムで生活を共にすることで見えてきた、弱者が踏み躙られる現実。苛酷な運命を炙り出す、衝撃のフォト・ルポルタージュ。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
石井/光太
1977(昭和52)年、東京生れ。日本大学芸術学部文芸学科卒業。国内外の文化、歴史、医療などをテーマに取材、執筆活動を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)