サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

「e-hon」キャンペーン 本の購入でe-honポイントが4%もらえる ~7/31

hontoレビュー

ほしい本の一覧を見る

利を見て義を思う 三重野康の金融政策講義 みんなのレビュー

予約購入について
  • 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
  • ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
  • ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
  • 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。

みんなのレビュー1件

みんなの評価0.0

評価内訳

  • 星 5 (0件)
  • 星 4 (0件)
  • 星 3 (0件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
1 件中 1 件~ 1 件を表示

紙の本

平成の鬼平が語る中央銀行と金融政策入門書の決定版。およそ経済に関わるひと全員に読んでほしい名著

2000/10/06 15:15

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:佐藤 治彦 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 本のタイトルは論語からの引用である。この種のタイトル本は概してつまらないことが多い。精神論で透徹されるからだ。しかし,この本は違う。副タイトルでも分かるように前・日銀総裁の三重野氏が杏林大学で行った3年間の講義をまとめたものだ。中央銀行と金融政策の基本について網羅的に図解も入れた解説が中心だ。
 それも,さすが総裁だけあって簡潔である。大学で経済原論の授業はよく分からなかったとか,日本経済をもっと理解したいという方にとって,三重野総裁の授業を追体験することで,自分の知識を総点検ができる。日本銀行や中央銀行について,きちんと書かれた本は少ない。そう言う意味でもこの本は大変貴重である。
 もちろん単なる解説書ではない。いわば,三重野氏の回顧録的な面や文章の端々に「平成の鬼平」らしい発言が見え隠れしておもしろい。例えば,中央銀行の役割は物価の安定と金融システムの安定としながらも,それは「景気が悪くなったから,単純に元の好景気に戻すという短期的な発想でなく,より中長期的な観点に立つものである」と氏の基本姿勢を示す。また,「物価安定のための措置は概して世の中の評判はよくない。それは宴会の真っ最中にお銚子をさっと引き上げてしまうようなものであって,これは政治ではなかなかやり難いからである」とか「民主政治における政治力学は,景気をよくするためにカネをつかいたがる傾向がある」と政治や世論とのギャップに悩む日銀総裁の苦しい胸の内を吐露している。そして,氏の引き締め策が一因となった土地価格の急落を意識しながら「資産価格は物価そのものではない。従って,資産価格の安定は,金融政策の直接的な目標ではない(地価の安定は,第一義的には税制,都市政策の対象である)」と言い切るのである。戦後の日銀総裁の中でも最もセントラルバンカーで,氏の誠実で無骨なまでの思いが語られるのが大変興味深い。
(C) ブックレビュー社 2000

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

1 件中 1 件~ 1 件を表示
×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。