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紙の本

日本経済新聞2000/3/26朝刊

2000/10/21 00:17

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:中村雅美 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 科学技術で「日本人に独創性はあるか」と問われた時、「ある」と答える人は多いだろう。しかし、「独創の芽を育てる土壌はあるか」と聞かれると、とたんに歯切れは悪くなる。新しい着想を排除する意識が日本の学界には強いのである。本書の主題になっている磁性材料フェライトも、そうしたものの一つだ。発明された一九三〇年代当時から、主流だった金属磁性材料の世界ではずっと無視され続けてきた。
 確かに画期的な科学技術の理論や成果は、異端のものとして学界に受け入れられないことが多い。しかし、成果が理にかなったものであれば、冷静な判断の下にそれは時間をおかずに世に受け入れられていく。一方、理で考えるのではなく感情的にとらえ、嫉妬(しっと)混じりで排除するのでは異端はずっと異端のままでいる。日本で独創的な研究が生まれにくいといわれるのは、そうしたことが背景にあるのではないか。
 ビデオテープを例に出すまでもなく、フェライトは今日の家電や電子機器などに欠かせない。日本はその技術、生産では世界トップの水準にある。本書はそのフェライトの発明者である武井武の伝記だが、個人の足跡をたどるというより、フェライトを軸にそれを生み企業化した多くの人たちを織り込んだ人間ドラマとして読める。
 「科学技術で新産業創生」をうたう日本では、学で生まれた成果を企業(産)に生かすことが求められている。ベンチャー企業育成もその一環だが、フェライトの発明と企業化にそのモデルを見ることができる。
 登場者の言葉として、現在でも通用するものがたくさん書かれている。その一つに「日本の企業は資本と労働力だけあれば企業が成り立つと思っているが、それは間違いであって、もうひとつ、『脳力』すなわち知力あるいは科学力といえるものが欠けている」がある。「脳力」を軽視している企業がなんと多いことか。
(C) 日本経済新聞社 1997-2000

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