- 現在お取り扱いが
できません - ほしい本に追加する
- 予約購入について
-
- 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
- ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
- ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
- 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。
2 件中 1 件~ 2 件を表示 |
紙の本
微生物の病原菌および非病原菌のしくみを分析。病原菌とヒトとの「共生」の道を探る。一般向け
2000/07/17 09:16
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ブックレビュー社 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ヨーグルトは乳酸かん菌,納豆も納豆菌の力を借りている。微生物は植物や動物の最終処理をも行なう。また,細菌毒素はワクチンとして用いられる。このように自然界にいる細菌の99%近くがヒトの生活に役立っている「非病原菌」である。
昨今大きな問題となっているのが,一時沈静化したと考えられた病原菌が力を増している「再興感染症」,過去20年以内に新たに社会や個体に重大な影響を及ぼすとする「新興感染症」である。
リエマージング(再興)感染症にはペストやコレラ,院内感染の原因として知られる,抗生物質に耐性を持つMRSA(メチシリン耐性黄色ぶどう球菌)やVRE(バンコマイシン耐性腸球菌)が含まれる。一方,エマージング(新興)感染症は猛威を振るった病原性大腸菌O157やレジオネラ菌,エイズ・ウイルスなどがある。
しかし,微生物の権威である著者は病原菌は人間の体に嫌々入ってしまった「被害者」だと主張する。人間の体とて皮膚や腸管などに無数の微生物を有し,かつての細菌の残像ともいえるミトコンドリアまでも組みこまれ,細菌と共生してきたのである。細菌との共生を説く著者は38億年も前から存在していた微生物へ暖かいまなざしを向けている。読みごたえのある1冊である。
(C) ブックレビュー社 2000
紙の本
再び脅威となりつつある感染症の現状をやさしく解説
2000/07/10 08:32
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:鈴木クニエ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「病原細菌は化学を理解している、と考えたくなる」という著者の本田武司氏は大阪大学微生物研究所の教授。96年に病原菌大腸菌O157が大きな被害をもたらしたときは、O157とは何かを一般向けに解説できる専門家として、メディアでひっぱりだこだった。
微生物研究者の目に映った当時の様子も描かれる本書では、細菌の側からみた人間社会の問題点が浮き彫りになっている。細菌とは何か、人が病原菌と闘ってきた歴史、再び脅威となりつつある感染症の現状を極めてやさしく解説してあり、興味をもった人の最初の1冊に適した内容。少しでも専門的な表現には必ずひとこと説明があるのもうれしい。
2 件中 1 件~ 2 件を表示 |