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とんかつの誕生 明治洋食事始め みんなのレビュー

  • 岡田 哲 (著)
  • 税込価格:1,76016pt
  • 出版社:講談社
  • 発行年月:2000.3
  • 発送可能日:購入できません

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みんなのレビュー14件

みんなの評価3.8

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12 件中 1 件~ 12 件を表示

とんかつ…和洋折衷の精華

2000/08/16 13:50

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:こばある - この投稿者のレビュー一覧を見る

 黄金色に輝くご神体に手を合わせた後、あらかじめ数片に切り分けられたそのご神体のひとつを、お箸でおごそかにつまみ上げる。口にそっとふくむと、その瞬間には衣のザラッとした粗い舌触りが残ると思いきや、またたく間にそれが油とともに舌の上にすーっと溶け出して、やわらかな甘みが口中に広がる。心地よいサクッという音を立てて突き立った歯が肉の分厚な感触を得るのもつかの間、肉汁の深い甘みが一気にはじけとぶ。時折、皿からあふれるように盛り付けられたキャベツの千切りを口にすれば、口中の油が洗い落とされて、ともすると圧倒的なボリュームの前で萎えがちになる食欲が再び奮い立ってくる。しじみの味噌汁にしようか豚汁にするか、レモン汁はふりかけるか、からしはどれくらい、ご飯はやはり大盛りか。とんかつのことを思い浮かべるだけで、唾液は溢れ出し、心中は穏やかではいられなくなる。とんかつは、日本が生み出した肉料理の至上の逸品だ。

 本書は、律令国家以来の肉食忌避の慣習が破られ、西洋料理と日本料理とが本格的に邂逅することとなった明治の初めから数えておよそ60年の後、和洋折衷料理の精華として登場したとんかつの成立史を丹念に跡付けた好著である。

 一見単純なことに見えるけれども、表面の衣を焦がすことなく分厚い肉の芯まで火を通すということは、揚げ油の温度を微妙に調整していく繊細な技術が要請されるものであり、「天ぷら」によって培われた日本の独特の揚げの技術がなければ可能とならなっかったものと著者は指摘する。その他にも、きつね色にふんわりとしたボリューム感のある揚げあがるように、大粒のパン粉を利用するといった工夫、添え物としてのキャベツの発見等、とんかつは日本人が培ってきた料理に関するノウハウや創意工夫が結実して誕生したということが、本書を読むことで自然と理解されてくる。

 政府が鹿鳴館など社交の場を通じて、本格的な西洋料理の普及に躍起になっている一方で、高級な西洋料理になかなか馴染むことのできない庶民の方は、カレーライスやコロッケなど、米飯に適応しやすい独特の和洋折衷料理を生み出した。とんかつは、そのような庶民が生み出した、日本の土壌に根づいた肉料理の精華として結実した逸品。「折衷」と言うと、どこか節操のなさやオリジナリティーの欠如といったことをイメージしがちだが、多様で柔軟性に富んだ食文化を形成してきた日本人のしなやかでしたたかな智恵を、そこには見ることができるように思う。

読後はやはり…とんかつ屋へ!

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2004/11/04 01:16

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2006/11/19 04:42

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