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紙の本
独禁法の内容と,独禁法と規制緩和や競争政策とのかかわりを平易に解説。最近の情勢に対応した第3版
2000/10/13 00:15
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投稿者:眞崎 昭彦 - この投稿者のレビュー一覧を見る
最近,ビジネスモデル特許やデジタル・コンテンツの保護など知的財産権に関する議論がかまびすしい。一方,金融ビッグバンによる金融自由化や航空業界の新規参入など,従来規制産業といわれていた分野にも規制緩和の波が押し寄せている。また,戦後の財閥解体以来原則禁止であった持株会社政策が緩和され,金融持株会社の設立やNTT分割に伴う持株会社設立など,市場競争のグローバル化に対抗するための企業再編手段として活用され始めている。
IT革命や経済のグローバル化に伴い,日本の競争政策は大きな転換を迫られている。その意味で,わが国における「市場経済のルール・ブック」ともいえる独占禁止法が,今ほどクローズアップされたときはないといえる。本書は,この独禁法についてわかりやすく解説したテキストである。
本書は初版(1996年)以来3年半たらずで実質2回の改訂を行っている。独禁法の改正や競争政策をめぐる社会経済環境が大きく変化した背景もあるが,著者らの,アップツーデートで充実した内容を維持したいという意欲を評価したい。
本書の特長は独禁法の概説書にとどまらず,最近の経済情勢の変化と独禁法のかかわりについて,競争政策論に踏み込んで考察を行っている点である。
本書では米国司法省によるマイクロソフト社訴訟の事例や並行輸入ブランド品問題など,一般のビジネスマンにもなじみ深い事例が取り上げられている。こうした事例をもとに,特定の製品やブランドが圧倒的シェアを獲得する,いわゆる「一人勝ち」現象を知的財産権保護や競争政策の観点からどう考えるかといったことにも触れており,ともすれば無味乾燥となりがちな法律書を身近で興味深い内容のものにすることに成功している。
法律を学ぶ学生や法律実務家はもちろん,ビジネスマンにも広くお薦めしたい一冊である。
(C) ブックレビュー社 2000
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