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宇宙はこうして始まりこう終わりを告げる 疾風怒濤の宇宙論研究 みんなのレビュー

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高い評価の役に立ったレビュー

3人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2002/10/29 23:58

とにかく読むべし

投稿者:紙魚太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る

「お、親分、てーへんだー!」
「なんでい、ハチじゃねえか。こんな朝っぱらから何のようでぇ」。
「そ、それが親分、う、家のカカアが宇宙が膨張してるってんで」。
「なんだ、そんなことかよ」。
「へ? 親分、ご存じだったんで?」
「あたりめーよ。赤方偏移って言ってな。1929年に遠くの星ほど地球から速く離れていくってことが、ハッブルさんによって確認されたんだよ」。
「へー、親分、物知りですねえ。それじゃあ、ブラックホールってのは?」
「ん? えーとだな、つまり何でも飲み込んじまう、宇宙の穴だ」。
「へー、そいつはいいや。ゴミ問題も解決だ。名古屋市に教えてやりたいですね。でも、なんでそんなもんがあるんですかい?」
「そ、それはだな、ものすごく重い星がだなあ、こう、ぎゅーっと」
「ぎゅーと?」
「そう、ぎゅーっと潰れて、穴になんだよ」。
「落ちたら?」
「出られねえ」。
「ふーん、でも、エネルギーが出てるらしいですよ」。
「誰が言ってたんだ」。
「裏の長屋のホーキングさん」。
「まだ生きてんのか?」
「ところで、インフレーション宇宙ってのはなんですか?」
「へ? あ、それはだなあ、最近の不景気な世の中のことだ」。
「本当ですかあ、親分ごまかしてません?」
「馬鹿野郎、この俺を疑うのか」。
「いえ、そういう訳じゃないすけどね。それじゃあ、ヒグス場ってのは?」
「ヒ、ヒグ…何?」
「超対称性ってのはなんですか? 暗黒物質ってのは? 超ひも理論って? 量子のゆらぎは? 超空間、地平線問題、ルービン・フォード効果、波動関数、Xボソン、大規模構造、対称性のやぶれ…、あれ、親分、どこいくんすか? おやぶーん!」

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低い評価の役に立ったレビュー

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2000/07/09 06:54

宇宙論研究者達の熱意と息吹をありのままに描く

投稿者:森山和道 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ユニークなスタイルの宇宙論本だ。ハッブルの弟子サンディジを主人公に据えつつ、数々の研究者達にインタビュー。宇宙論の歴史から現在に至るまで、そして研究者たちの姿そのものを鮮やかかつユーモラスに、この上なく生き生きと描き出している。

 宇宙論は「現代の神話」。研究者たちはまさに現代の「神官」だ。彼らはこの世界が生まれた瞬間に迫り、運命に思いを馳せ、創世記を書き直している。現代の「神官」は、直感や神の啓示ではなく、論理と観測結果で神話を編む。徹底的に緻密に構築された論理と、観測成果の発展双方が激突し、絡み合い、劇的に変化していく宇宙の描像。そして、笑い、怒り、泣きもする宇宙論研究者達の熱意と息吹。研究者同士の権力争いや、つまらぬしきたりも著者オーヴァバイは余さず描き出す。著者自身が認めるように中には偏った見方もあるだろう。だがそれも含めて実際の研究現場の空気そのものがここにはある。研究者たちの雰囲気を感じ取りたい人には、これ以上の本は望めまい。

 話は観測から理論、ブラックホール、銀河、銀河団、素粒子物理、統一論、対称性、暗黒物質と続いていく。たかが宇宙論が誕生して80年。だが長大な物語である。なにせ本書は本文700ページもあるのだ。腕が筋肉痛になる重量を誇る本だが、文章はなめらかで躍動感があり、同時に人間くさい。宇宙論という「神話」を扱いながら、これだけ人間くさい話を描ききった著者の技量に感服!

(森山和道/サイエンスライター、bk1サイエンス担当エディター http://www.moriyama.com/)

<目次>
プロローグ 永遠を背負わされて
──PART ONE 主焦点ケージの男──
第一章  天の声
第2章  キャンディーマシン
第3章  世界モデル戦争
第4章  時の岸辺の篝火
第5章  神の検問所
第6章  ブラックホールの王様
第7章  ビッグバン
第8章  銀河を作るもの
──PART TWO フェルミランド──
第9章  長征
第10章 永遠に続くさようなら
第11章 フェルミランド
第12章 美しいものが勝つ
第13章 宇宙論をやる気はなかったけれど……
第14章 うまい話にはウラがある
──PART THREE 影の宇宙──
第15章 ハッブル定数をめぐる戦い
第16章 測定装置ゼットマシン
第17章 ニュートリノの春がやってきた
第18章 ツビッキーの復讐
第19章 占星術師の呪い
第20章 夢の時代
──PART FOUR 最後のジェントルマン──
第21章 流浪のサンディジ
第22章 宇宙の膨張が停止する日
第23章 あちら側の世界
それから──宇宙論の黄金時代
エピローグ
訳者あとがき
事項索引
人名索引

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紙の本

とにかく読むべし

2002/10/29 23:58

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投稿者:紙魚太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る

「お、親分、てーへんだー!」
「なんでい、ハチじゃねえか。こんな朝っぱらから何のようでぇ」。
「そ、それが親分、う、家のカカアが宇宙が膨張してるってんで」。
「なんだ、そんなことかよ」。
「へ? 親分、ご存じだったんで?」
「あたりめーよ。赤方偏移って言ってな。1929年に遠くの星ほど地球から速く離れていくってことが、ハッブルさんによって確認されたんだよ」。
「へー、親分、物知りですねえ。それじゃあ、ブラックホールってのは?」
「ん? えーとだな、つまり何でも飲み込んじまう、宇宙の穴だ」。
「へー、そいつはいいや。ゴミ問題も解決だ。名古屋市に教えてやりたいですね。でも、なんでそんなもんがあるんですかい?」
「そ、それはだな、ものすごく重い星がだなあ、こう、ぎゅーっと」
「ぎゅーと?」
「そう、ぎゅーっと潰れて、穴になんだよ」。
「落ちたら?」
「出られねえ」。
「ふーん、でも、エネルギーが出てるらしいですよ」。
「誰が言ってたんだ」。
「裏の長屋のホーキングさん」。
「まだ生きてんのか?」
「ところで、インフレーション宇宙ってのはなんですか?」
「へ? あ、それはだなあ、最近の不景気な世の中のことだ」。
「本当ですかあ、親分ごまかしてません?」
「馬鹿野郎、この俺を疑うのか」。
「いえ、そういう訳じゃないすけどね。それじゃあ、ヒグス場ってのは?」
「ヒ、ヒグ…何?」
「超対称性ってのはなんですか? 暗黒物質ってのは? 超ひも理論って? 量子のゆらぎは? 超空間、地平線問題、ルービン・フォード効果、波動関数、Xボソン、大規模構造、対称性のやぶれ…、あれ、親分、どこいくんすか? おやぶーん!」

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紙の本

宇宙論研究者達の熱意と息吹をありのままに描く

2000/07/09 06:54

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:森山和道 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ユニークなスタイルの宇宙論本だ。ハッブルの弟子サンディジを主人公に据えつつ、数々の研究者達にインタビュー。宇宙論の歴史から現在に至るまで、そして研究者たちの姿そのものを鮮やかかつユーモラスに、この上なく生き生きと描き出している。

 宇宙論は「現代の神話」。研究者たちはまさに現代の「神官」だ。彼らはこの世界が生まれた瞬間に迫り、運命に思いを馳せ、創世記を書き直している。現代の「神官」は、直感や神の啓示ではなく、論理と観測結果で神話を編む。徹底的に緻密に構築された論理と、観測成果の発展双方が激突し、絡み合い、劇的に変化していく宇宙の描像。そして、笑い、怒り、泣きもする宇宙論研究者達の熱意と息吹。研究者同士の権力争いや、つまらぬしきたりも著者オーヴァバイは余さず描き出す。著者自身が認めるように中には偏った見方もあるだろう。だがそれも含めて実際の研究現場の空気そのものがここにはある。研究者たちの雰囲気を感じ取りたい人には、これ以上の本は望めまい。

 話は観測から理論、ブラックホール、銀河、銀河団、素粒子物理、統一論、対称性、暗黒物質と続いていく。たかが宇宙論が誕生して80年。だが長大な物語である。なにせ本書は本文700ページもあるのだ。腕が筋肉痛になる重量を誇る本だが、文章はなめらかで躍動感があり、同時に人間くさい。宇宙論という「神話」を扱いながら、これだけ人間くさい話を描ききった著者の技量に感服!

(森山和道/サイエンスライター、bk1サイエンス担当エディター http://www.moriyama.com/)

<目次>
プロローグ 永遠を背負わされて
──PART ONE 主焦点ケージの男──
第一章  天の声
第2章  キャンディーマシン
第3章  世界モデル戦争
第4章  時の岸辺の篝火
第5章  神の検問所
第6章  ブラックホールの王様
第7章  ビッグバン
第8章  銀河を作るもの
──PART TWO フェルミランド──
第9章  長征
第10章 永遠に続くさようなら
第11章 フェルミランド
第12章 美しいものが勝つ
第13章 宇宙論をやる気はなかったけれど……
第14章 うまい話にはウラがある
──PART THREE 影の宇宙──
第15章 ハッブル定数をめぐる戦い
第16章 測定装置ゼットマシン
第17章 ニュートリノの春がやってきた
第18章 ツビッキーの復讐
第19章 占星術師の呪い
第20章 夢の時代
──PART FOUR 最後のジェントルマン──
第21章 流浪のサンディジ
第22章 宇宙の膨張が停止する日
第23章 あちら側の世界
それから──宇宙論の黄金時代
エピローグ
訳者あとがき
事項索引
人名索引

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