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古書に憑かれた古書店主人の通称せどり男爵が語る、古本を巡る事件が6編。社会背景とか、当時世間を騒がせた事件とか、人間関係のドロドロとか、そういうのを全部ミスリードにして、全ての謎は古本に集約するという痛快小説。古本を素材に人生とか事件とか人間を語るのではなく、全ては古本を語るためにある、その構造が凄い好きだ。ずーっと話が大きくなっていって、でも最後は古本でオチる。「そっちかい?」と突っ込みたくなる、その面白さと、マニアの馬鹿馬鹿しくも真剣な古本への視線。
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<poka>
古書や古書店にまつわるエピソード満載!
古本業界の裏側も垣間見ることができます。
各章の題名がなぜかマージャンの役の名前になっています。
<だいこんまる>
数え役満あがりました!
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先日の帰省で目の前の人が読んでいて面白そうだと思った本ww
忘れないうちにup
読んだら評価を入れます
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「せどり」というと古書店で掘り出し物を見つけて、それを他の古書店で売るというイメージから、セコセコしたかんじなのかと思ったけれど、本書に登場する「せどり男爵」はスケールが大きい。けっこうおもしろかったです。
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古書ミステリはちょっと前に「古本屋探偵登場/紀田順一郎」を読んだばかりなのだけど、こっちの方が好きかも。
四話の丁々発止のやり取りと五話のミステリがうまいっ。
人皮装丁本、業の深いことだなぁ。
せどり男爵物はこれ1冊なんですね。もっといろいろ読んでみたかった!
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書物というのはモノなんだな。
中身を読まずに積ん読しておくのはかわいいほうで、古書の蒐集は危険だ。
人皮の装丁も小説で読んだことがあったけど本当にあるらしい。
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本を愛しすぎた笠井さんの話
ここまでして、手に入れるの??って読みながら感心しちゃいました。最後の話は、狂気ですね。
読みやすくって すらすらいっちゃいました。
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古書に魅了された人たちの数奇な人生のお話。
ここまではまりこむのははたして本当に幸せなのかな・・・。
特に最後のお話、本の装丁家の仕事には若干背筋がぞくぞくした。
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また改版して出版されたんですね…。
ワタクシ的布団に入って読む本です。
古書店さんの魅力と古ぼけたバーの魅力を幻想文学であえたような感じのする本です。
この本はどうしても抽象的な言葉でしか語れません。
ですが、古書店的埃臭さが好きな方にはきっとわかってもらえる本のような気がします。
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古書に取り憑かれた怪しい人々の話。
古書集めも面白そうだが、それはそれで大変そうだ。
身の丈に合ったところで、文庫本を楽しもう。
三浦しをん「月魚」(角川文庫)を読んでから、何とはなしに古書や古書店に関心が向くようになった。
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古本業界の重鎮『せどり男爵』が遭遇する、古書にまつわる事件、スリリングな駆け引き、ぞっとする話。
特に希少本をめぐる駆け引きが描かれた第四話『桜満開十三不塔』がおもしろかったです。
そして最終話はなんか嫌な感じ。これはホラーでしょうか。
男なら誰でも、下半身ににむず痒さと寒気が走るはず。
みんな、いろんな意味で古書に命をかけています。これはフィクションだけど、現実にもこれに近いことはあるのかなぁ。
ブックオフの105円コーナーで悩んでいる自分がかわいく思えてきます。
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2012 1/25読了。WonderGooで購入。
『ビブリア古書堂の事件手帖』が話題になっている中で、古書店小説の元祖的に紹介されていたのを見て気になっていた本。
「せどり男爵」と呼ばれる古書店主の話を物書きの主人公が聞く、という体で綴られる連作集(うち一話のみ、せどり男爵の一人称視点)。
ミステリというよりは古書、古本屋に関する奇談・珍談が次々紹介されながら、古書狂いの異様さも描かれる。
最終話以外はかなり好きなんだけど、最終話がなんとも気味が悪いというか、憑かれたように魅入られた人の行為の気持ち悪さの方が目立つというか。
主人公はその話の乗るんだろうか、反るんだろうか。
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「せどり」といふ言葉は古本屋特有の符牒かと思つてゐましたが、別段さういふわけでもないやうです。先日も、ある中古ゴルフ用品屋のおやぢが「大阪方面でせどりをしてきた」などと語つてゐました。要するに転売を目的に同業者から仕入れる、といふ意味合ひで使はれてゐるみたいです。
本書のせどり男爵とは、本名を笠井菊哉といひ、透明なカクテル「セドリー」を愛飲する古書店主であります。古書蒐集にかけてはひとかどの人物。
このせどり男爵が自ら遭遇した六つの物語を、文士である「私」に語る形式になつてゐるのでした。
幻の『ふらんす物語』の蔵書票の謎を追ふ話、韓国まで稀覯書を求める団体旅行での虚虚実実、沙翁の初版本『フォリオ』をめぐつて争つたヤッスーン夫人、どうしても手に入れたい古書のためには平然と殺人まで犯す男、『邪悪聖書』を人の皮で装丁する猟奇的な装丁家...
本作に登場するのは、もはや単なるビブリオマニアではなく、ちょつとイッテしまつた人たちと申せませう。
読む前は、梶山作品にしては地味な題材かと思ひましたが、それは間違ひでした。カジヤマニアでなくても納得の一冊ではないでせうか。
http://ameblo.jp/genjigawa/entry-11146994113.html
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男爵が妙にエロい。終盤になるにつれて物語の雰囲気が怪しくなっていった。最後、筆者は装丁を頼んだんだろうか(笑)。
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「ビブリア古書・・・」の元ネタとなっている本、と本屋さんで紹介されていたので思わず購入(ビブリア…は未読)。
一年経ってやっと読む気になった。
昭和のにおいがプンプンするけれど、ホラーの要素も含んでいるけれど、嫌いではないのは何故だろうか。
たんたんと書かれているからか。
大人読み物、という感じ。
解説も良かった。
そして、この物語自体も、版元をいくつも渡り合っているのが面白い運命で、味をそえている。
ただ値段が高い。