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紙の本

絵空事としての「歴史文学」を支える現実の「変革」

2004/03/16 23:39

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:けんいち - この投稿者のレビュー一覧を見る

  本書は、タイトル通り「歴史文学」と呼ばれるものを論じた書物だが、それぞれの小説についての細かな検討というよりも、より大きな視野からのダイナミックな記述が読み所である。例えば、副題に示されたように、「歴史文学」、現実の変革期に応じるかのようにブームと化していく様や、複数の小説が題材とする出来事の「読み替え・読み直し・再評価」といった動きにこそ注意が払われていく。
 なかでも興味深いのは、やはり昭和十年代の「歴史文学」ブームだろう。この時期の日本に起きていたのは、戦時体制への段階的な、それでいて着実な「変革」に他ならない。筆者は、そこで展開された「歴史文学」を、単なる戦時下の国策順応や逆に「隠れ蓑」的逃避、という仕方だけでなく、召喚される「明治維新」といった主題を立ち上げて論じていく。(こうした事態を分析した近年の成果に、成田龍一『〈歴史〉はいかに語られるか 1930年代「国民の物語」批判』がある)
 もちろん、欲を言えば、もう少し、その題材と時代との切り結びや、それが「歴史文学」の表現にどのような変容をもたらしたのかなど、論じて欲しかった課題は尽きないが、いずれせよ、この時期の「歴史文学」を論じる基盤は、巻末に付された「歴史文学年表」と共に充分に提供されていると言ってよい(しかし、本書は、後代の研究に必ずしも有効に「利用」されていない)。書物がここにある以上、そこから先は読み手の責任ということになるだろう。
 最後に、大衆文学領域における「歴史文学」を論じた、貴重な書物であることも付言しておく。

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