人間そっくり みんなのレビュー

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投稿者：永遠のかけら　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

火星への探査ロケット打ち上げで世の中が沸いている頃、
その煽りを受けて打ち切りになりそうな「こんにちは火星人」というラジオ番組の脚本家のもとに、ファンだというひとりの男がやってくる。男は自らを火星人だと名乗り、自分が地球にやってきた経緯を語りだす。
男は火星人なのか？それとも火星人だと思っている地球人なのか？はたまた、火星人だと思っている地球人だと思われている火星人なのか？？
何が本当で何が虚構なのか、読めば読むほどわからなくなる。ラストで脚本家が投げかけられ、沈黙するしかなかった質問の答え。あの状況で、答えられる人がいるのだろうか？？
古臭さをまったく感じさせない、不条理でありながら、
真理をつく展開は、さすが安部公房。