サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

e-hon連携キャンペーン ~5/31

hontoレビュー

ほしい本の一覧を見る

井上ひさし笑劇全集 上 みんなのレビュー

文庫

予約購入について
  • 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
  • ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
  • ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
  • 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。

みんなのレビュー1件

みんなの評価3.0

評価内訳

  • 星 5 (0件)
  • 星 4 (0件)
  • 星 3 (1件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
1 件中 1 件~ 1 件を表示

紙の本

井上ひさし全著作レヴュー28

2010/10/24 09:28

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:稲葉 芳明 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 本書巻頭「涙ぬきで―まえがきにかえて―」で、井上ひさしは次のように述べている:「これら八十篇の笑劇はすべて、昭和四十年代のなかば、擡頭期にあった「てんぷくトリオ」(三波伸介、故手塚睦夫、伊東四朗)のために書いたものであり、ひとつ残らず彼等によってテレヴィで演じられている」(注:その後三波伸介も鬼籍に入った)。
 井上ひさしが大学を休学し、ストリップ劇場の名門浅草フランス座で舞台進行やショー、コントを手掛けていた頃については、色々なところで記している。その経験と才能を十二分に活かして手掛けたのが本書に収録されたテレビコントであり、筆者も小学生時分、てんぷくトリオによる「テレヴィの笑劇」を爆笑しながら楽しんだ覚えがある。この「まえがき」で井上氏は、「そのころまでのテレヴィの笑劇は、下がかった笑いと湿っぽい涙を主成分とするものが多かったが、三人の役者もわたしも、下がかった笑いはとにかく、湿っぽい涙だけは嫌いだった」という理由で、「ここに収められた笑劇がすべて「涙ぬき」を意図している」と述べている。
 あるパターンを執拗に繰り返し、巧みなフェイントを挟みながらテンションを次第に高めていき、最後にストーンと鮮やかなオチをつける。湿っぽさは微塵も無く、アナーキーさを内包した爽快な笑いが心地好い。座付き作者の作劇術と、それを血肉化する役者が正にガップリ四つに組んだ、幸福な出会いと言えよう。ただ惜しむらくは、本ではこの面白さ・ダイナミズム・興奮が十全に伝わらない。「笑劇」を本で読んだときの可笑しさが10とするなら、油がのりきっていたてんぷくトリオによる実演は100にまで笑いを増幅していた。この頃のビデオがもし残っていたら是非再見してみたい。それが叶わぬなら、こうして本で我慢するしかないのだが・・・。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

1 件中 1 件~ 1 件を表示
×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。