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本当に大好きな大好きな作品。
萩原朔太郎は繊細な感性と表現を用いて自分の孤独と影と向き合っていることが伝わる。
彼の初期の作品である『月に吠える』では醜い、堕落した、不自然なものを人間の本性の反映として捉れられている。敢えて醜悪な対象に孤独な自己を投影し、それを描写するために顔、死体や動物等、様々な隠喩を使用することで病や不安、他者と共有できない絶望という「孤独」の世界観を作り上げている。
『青猫』では馬や猫という存在を意図的に利用し、それらの影そのものに自身を投影することで苦しみながらも、それでも生きていかざるを得ない「孤独」の変化を描いている。
つまり、朔太郎は表面的な「一人」ではなく、本質的な、変化する「独り」を理解し、彼が見た「孤独」や「さびしさ」の姿が二作品を通して変わっていったことに、彼の独特な表現を通じて再現することができるのだ。