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紙の本
緻密なパニックSF
2005/09/28 20:22
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kokusuda - この投稿者のレビュー一覧を見る
1972年に亡くなった広瀬氏の2作目の小説です。
心臓麻痺で亡くなったのは、まだ48歳の時です。
二点嬰ハ音(ツィス)が聴こえる。いたるところで、いつも聴こえる。
耳鳴りだろうか?
ひとりの若い女性の訴えから始まったこの奇妙な公害事件。
その耳障りな音は、はじめ緩慢に社会を浸し、
やがてマスコミの報道とともに急ピッチで拡大、
ついに首都圏は一大パニックに陥る、、、。
ある意味、実験的な作品です。
社会パニックSFの傑作に仕上っています。
同種の作品には「日本沈没」「復活の日」などがあります。
どちらも小松左京氏ですね(笑
他にも多数ありますが、この作品の緻密さに並ぶ作品は少ないでしょう。
原因があるわけでもなく、どこからとも無く聞こえる微かな音。
それが全員に聞こえ始め社会が静かに麻痺していく。
この純音が社会に、どんな影響を与えていくか?
アイデアを突き詰めて描かれています。
時間旅行の名作「マイナスゼロ」が初めての長編です。
共通して描かれているのは東京に住む人々の生活です。
前作では戦前の東京、本作では現代の東京(昭和40年代ですが)。
どちらも図面を見るがごとく緻密に生き生きと映し出されています。
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