サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

e-hon連携キャンペーン ~5/31

hontoレビュー

ほしい本の一覧を見る

つつじのむすめ みんなのレビュー

絵本

予約購入について
  • 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
  • ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
  • ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
  • 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。

みんなのレビュー9件

みんなの評価3.8

評価内訳

  • 星 5 (2件)
  • 星 4 (2件)
  • 星 3 (4件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
9 件中 1 件~ 9 件を表示

紙の本

むすめはしあわせだったと思うのだ。

2009/05/13 23:32

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:wildcat - この投稿者のレビュー一覧を見る

山の村のむすめは、あるとき、山を五つ越した先の祭りに招かれて、
村のわかものと知り合った。

祭りのかがり火は、ふたりの心に灯った炎だったのだろう。

しらじらと夜があけたとき、むすめとわかものは、
たがいにわすれられんようになっていた。

むすめは思い続ける。

あの山さえなかったら、あの山さえなかったら・・・。

「そうだ、山を こえて あいにいけば いい。

そして、その夜のうちに もどっていれば、

だれにも しれはしない」。

むすめは火のような息をはいてはしりつづけ、
ひとばんで五つの山をこえて、わかものの家までたどりついた。

わかものをたずねたむすめの手にはつきたてのもちが一つずつ。

その夜、ふたりはしあわせで、
それからむすめはまいばんのようにわかものをたずねた。

かならず、つきたてのもちを手にして。

でも、しあわせはつづかなかった。

まいばんむすめがたずねてかたりあう夜がつづき、
わかものはしだいに弱っていったのだ。

なかまに、むすめのことを「魔性のものだ」といわれ、そして・・・。



むすめのこの思いつめ方は、まるで、八百屋お七のような迫力だ。

家をでるときに、もちごめをひとにぎりずつにぎって、
わかものにあいたいと思ってはしりつづけるうちに
もちができてしまうくらいに、心の炎を燃やし続け、
ひとばんで五つの山を越えてしまうのだから。

その恋の炎は、彼女を魔性のもののようにした。

これは、恋が報われなかった悲しい悲しいお話、のはずなのだが・・・。

私には、このむすめがとってもとってもしあわせだと思える。

そうまでもひとりの相手を思い続けられたこと、
そして、その思いがカタチとなって、残り続けていることが。

この鮮やかな紅色の表紙。

もちを手に真っ赤な着物を着て走るむすめ。

この赤はきっと、つつじの色だけでも、着物の色だけでもない。

心の中の炎の色だ。彼女の中を脈打ち流れる血の色だ。

この世に生きて、一人の人を愛しぬいた証なんだ。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

2011/05/23 13:41

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2012/05/04 06:15

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2012/06/17 15:17

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2012/12/15 21:05

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2013/08/31 14:16

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2015/03/31 15:28

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2017/10/28 18:29

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2020/02/01 14:10

投稿元:ブクログ

レビューを見る

9 件中 1 件~ 9 件を表示
×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。