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紙の本
比べてみると
2002/02/03 20:12
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投稿者:ピエロ - この投稿者のレビュー一覧を見る
高価な宝石、聡明で美しい女性、これらを巡る大陰謀と、アルセーヌ・リュパンにはありがちな内容。またかよ、とあんまり期待をせずに読み始めるのだが、いつの間にかリュパンの言動にハラハラさせられ、けっこうハマッているのに気付く。作者がウマイのか、私が単純なんだか…。
エラリイ・クイーンが本書に使われているものと似たようなトリックを使ってミステリを書いている。クイーンは不可解な謎を小さなことにまでこだわって論理的に解明してみせて読者をあっと驚かせ、ルブランは細かいところにこだわらず、活劇につぐ活劇で読者を楽しませて不自然なところを煙に巻いてしまう強引さ。比べてみるとそれぞれの小説に対する姿勢が見えるようでおもしろい。
緻密に計算された本格ミステリもいいけど、たまにはリュパンの破天荒な冒険もいいものですね。
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