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紙の本
推理小説はいつも悲劇なのか
2009/03/20 23:27
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
栗本薫が江戸川乱歩賞を、その当時では最年少で受賞した、という宣伝(?)文句に乗せられて読んだのに違いはないけれど、でも読んでみたら「これこそ新しい世代の推理小説」と思ったことも間違いない。何が新しいかと言えば、出てくる風俗や社会現象ももちろんだけれど、何よりその語り口にあったと思うし、それが自分と同世代(厳密には栗本の方がやや上の世代だが)の小説だと思い、ファンになったのだった。
なので、「ぼくら~」シリーズを読むとついそうした語り口などに親しみを感じ、ついそちらにばかり気を取られることが多いのだけれど、よくよく読んでみるとこのシリーズは薫クンの恋愛譚であり、恋愛小説なのだということに、今更ながら気づいた。
もちろんこの『猫目石』は、そんな薫クンの最大の恋愛であるし、知る限りで初めて成就した恋愛だった。それを推理小説にしてしまい、しかも伊集院大介と競演させてしまうというのは、作者の何らかの思惑なのかもしれない。
結末は薫クンVS伊集院大介と言うよりは、二人で謎解きしたという感じだ。語りが薫クンなので、それはちょっとずるいでしょうという「ぼくら~」シリーズにも通じるところもあるが、まあ恋愛が成就したわけだし、二大スターが競演したのだから許してしまえるか。
それでも、「エピローグ」だけはちょっと考えものにも思える。きれいにまとめるにはこれしかなかったとも思うが、それにしてもなあ。
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