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紙の本

今は昔、省エネルック

2007/07/02 11:22

5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:塩津計 - この投稿者のレビュー一覧を見る

田中六助という政治家をご存知だろうか。早稲田大学政治経済学部卒。日本経済新聞社記者を経て自民党の政治家になった人物で、通商産業大臣や自民党幹事長を歴任した「宏池会」の重鎮だった人である。田中氏を一躍有名にしたのが例の「省エネルック」である。政府肝いりで発案した「夏用スーツ」の省エネルックとは、要するに半そでの背広であり、見れたものじゃなかった。しかし、当時の自民党は大真面目でこれを導入しようとし、国民を啓蒙しようとしたのである(その意味で、当時の政府は「省エネ」に必死だった。石油ショック時には銀座のネオンも街灯も消したし、東京タワーのライトアップも消した。それに比べると昨今の地球温暖化騒ぎに対する日本政府の対応は遙かに不真面目である。銀座のネオンは煌々と照っているし、東京タワーのライトアップは当時より遙かにパワーアップされている。東京タワーの電気を消さない限り、私は地球温暖化は本気で心配する必要が無いと思っている)。そしてこの省エネルックお披露目のモデルとして登場したのが大平総理と田中六助内閣官房長官だったのである。ところがナント!その晴れの舞台で田中さんは「社会の窓」全開で記者団の前に登場したのである(笑。本書は糖尿病を患い、死を前にした田中氏が、大急ぎで世に問うた「政治的遺言」のような書物である。入退院を繰り返しながら作っただけに、ページ数は薄く、多くは記者クラブでの講演録や手紙の丸写しだが、死を前にした政治家が渾身の力を込めて伝えようとしたメッセージは確かにある。その1は大平・田中六助がなぜ田中角栄と組んで中曽根康弘首相を支持し続けたかに関する弁明である。田中曽根内閣・直角内閣とも揶揄された中曽根内閣に対する党内の不満は強く、とりわけ前任の無能政治家・鈴木善幸は、野党と組んで二階堂進を総理に擁立しようという前代未聞の「内乱」を画策しようとした。しかし二階堂擁立はボス田中角栄の支持を得られず、田中六助含む党執行部は全力でこれを潰した。本書で田中六助は、繰り返し、なぜ二階堂擁立は正しくないのか、なぜ執行部は中曽根を引き続き支持し続けたのかが連綿と訴えている。途中で気が付いたのは、二階堂擁立の背後には、同じ「宏池会」の宮澤喜一の存在があり、宮澤内閣実現がこの「劇」の真の狙いだったのだが、田中六助は最後まで宮澤喜一に対し好意を示していない(同じ派閥なのに)。田中六助は大平正芳の系列であり、大平と宮澤は犬猿の仲であったことは福本邦雄『表舞台裏舞台』に書いてある通りでもある。宮澤という人間は敵が多かったんだなと、ここでも納得した。

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