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中学に入るか入らないかのクソガキ時代、新しくできた図書館で見つけた「SFロマン文庫」全30冊を全巻読破してやろうと思いまず最初に手に取ったのがコレ。
理由は単に第1巻だったからというだけで、タイトルやテーマに興味をひかれたわけではない。
むしろどこの誰とも分からん外人がどこかよく分からん遠くの星に飛んでいくというストーリーには徹頭徹尾興味が湧かなかった。
30年の時を経て再び読み返すと色々と発見がある。
復刻の際にタイトルが「第四惑星の反乱」から「アルファCの反乱」に変更されていたが、原題からすれば後者の方が正しいものの実は「アルファC」という名称そのものがおかしいのだ。
アルファCとはケンタウルス座アルファ星の略なのだが、略すところを間違ってるだろ!
Cが頭文字にくる星座なんてそれこそ無数にある(調べたら88星座中22の星座がそうだった)のだから混同を避けるために「ケンタウルスα」とすべきなのだが、ここが米国人と日本人の感覚の差だろうか。
ついでに言うと太陽系から最も近い恒星はこのケンタウルスαだと思っていたのだが、正しくはケンタウルスαを構成する三重星の一つであるプロキシマ・ケンタクリであった。
先日読んだ「黒い宇宙船」の舞台となった星だが、このトシになっても案外知らんことが多いのだな。
結局作品自体の感想として語ることは無い・・・いや、一つだけあった。
地球政府高官の息子であるエリート士官候補生が植民星で反乱活動に身を投ずるあたり「太陽の牙ダグラム」に似ていると思う。
一応本書の方が古いので高橋良輔監督が元ネタに使った可能性はあるかもしれない。