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オリエントの冒険 みんなのレビュー
- マージェリー・シャープ (作), 渡辺 茂男 (訳), エリック・ブレグバード (絵)
- 税込価格:1,980円(18pt)
- 出版社:岩波書店
- 発行年月:1987.10
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紙の本
のんびりとアラビアン・ナイト?
2004/11/20 02:02
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投稿者:あんず86 - この投稿者のレビュー一覧を見る
シリーズ5作目。今回の冒険の行き先はオリエント。といっても、特別、どこの国と限定はされていませんが。
さて今回は…大使のところにオリエントの国の大使が訪問してきて、ミス・ビアンカがぼうやのポケットに入って、晩餐会に出席するところから始まっています。
ミス・ビアンカも香水や香油をつけたり、お化粧に念入りで…いやはや優雅、です。
大使夫人がオリエントの大使から贈り物としてもらった真珠の刺繍で飾られた絹のふくろを、ぼうやはぜひミス・ビアンカにあげてくれるよう頼みます。
ほかならぬミス・ビアンカのことと、夫人は快く絹のふくろをミス・ビアンカにあげるのですが。
偶然、ふくろのなかに入って眠り込み、この国まで来てしまったという小さなへび!
この、オリエントからきたへび(アリ)は、ミス・ビアンカにとある話をするのです。
王妃ラニーの不興を買って、象につぶされ処刑されてしまうという男の子の話を。
この話に、ミス・ビアンカが飛びつかないわけはありません。帰国する大使の飛行機に要領よく乗っかって、はるばるオリエントまで! ちゃっかりと快適な空の旅を満喫した二匹でした。
場面がオリエントにうつってからもそう。
ラニー王妃にたちまち気に入られたミス・ビアンカ。オウムの館(要するに鳥かご)に住まいをもらって、そこで寝泊りして、夜ごとにハープの演奏をしたり、詩人たちの朗誦に耳を傾けたり…また自分も詩作を続けたりと、たいへん有意義な日々を送ります。
バーナードはといえば、最初はミス・ビアンカといっしょにいたものの、王妃の前でくしゃみをしてしまったために場所移り。馬屋に住まうものの、新しい遊びポロをおぼえたり、試合にでたりで、これまた楽しい毎日。
思わず給仕の男の子の救出はどうなったの?と聞きたくなるけど、そこはそれ…ちゃんと突発口が。
王妃つきの侍女のふたり、マスリンとバニラ。きれいだけれどもちょっとおつむが軽そうな…という役どころ。
ラニーの命令のまま何の疑問を抱かずに、言いつけどおりにしているのだけれど、でも本当は…。それを知ったミス・ビアンカはこのふたりにあることを頼もうとするのです。
ミス・ビアンカの計画は大成功。トントン拍子に話は進んで…。給仕の男の子と、いっしょにつぶされようとしていた侍女ウィローをぶじ救い出し、ちょうど離陸を控えていた大使の飛行機に飛び乗って、待っていたバーナードと合流。
侍女と男の子のためにパスポートを手に入れてしまうというおまけつき。
本当にミス・ビアンカの冒険は、楽しくてちょっぴりスリルもあり、心おどるものでした。
少々の展開の強引さ、などにはこの際目をつむるとしましょう。
オリエントの雰囲気…『アラビアン・ナイト』な世界もよかった。わがままで勝手なラニーや、かわいいけど能天気な侍女のマスリンにバニラ、そして、出番こそ少なかったけれど、二人に親切にしてくれた賢い侍女ウィローと、多彩でした。
しかし、今回ひたすらポロに興じるだけで、救出劇には全くタッチしなかったバーナードは、いったい何のために行ったのか?
そのせいで最後、少々スネてるようすなのは可愛かった。
真夜中になってから昇ってくる青い満月、というのもオリエントらしい雰囲気でした。
これは実際にはあまりないこととして、英語の表記にあるそうです。
この巻は囚人友の会の救出劇の観点ではなくて、こういった副産物の部分に興味をひかれた私でした。
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