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トロイア陥落後船団を率いて脱出したアイネアス。嵐に襲われカルタゴに漂着する。カルタゴの女王ディドーの歓待。アイネアスが語るトロイア陥落の模様。アイネアスの漂流。ハルピュアの予言。ネオプトレモスの死後その王国を受け継いだヘレノスとアンドロマケとの再会。アンキセスの死。ディドーとアイネアスの恋。イタリアに向けて出発するアイネアス。アイネアスを恨み剣で自らの胸を貫くディドー。シチリアへの到着。アンキセスの追悼競技大会。これ以上の旅を拒否する女たちの船への放火。イタリアへの到着。アンキセスの遺言に従い冥界へ下りるアイネアス。冥界でのディドー、デーボポイスとの再会。ラウレンテース族の王ラティーヌスの娘ラウィーニアとアイネーアスとの結婚。ラティーヌスの婚約者だったルトゥリー族の王トゥルヌスの怒りと戦争。
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古くても、この泉井久之助訳をおすすめする。
おすすめといっても岩波文庫は上巻しかデータにないし、上下揃いのものを新しく手に入れようとしたら、途方もなく高価だし。
だからなんとかしてください、岩波書店さま!
塩野七生『ローマ人の物語』が売れるんだったら、これも売れるでしょう? というわけにはいかないものでしょうか。
ダンテやペトラルカを読みたかったら『アエネーイス』は避けられないし、英文学を読む人も、きっとどこかで「ヴァージル」という名を耳にするはず。「
ディドーとエネアス」というオペラをご存知の方も(これが原作です)。
ヘクサメター(六脚韻詩)という、英雄譚に相応しい見事な音律で綴られる定型叙事詩を、これまた見事な七五調に移して読ませてくれます。
フィッツジェラルドによる名英訳があるそうですが、この日本語訳ももっと誇っていいのに。
誇りたいのに入手困難。やっぱりなんとかしてください。
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原書名:Aeneis
著者:ウェルギリウス(Vergilius Maro, Publius, 70BC-19BC、イタリア・ローマ)
訳者:泉井久之助(1905-1983、大阪市、言語学者)
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トロイアの英雄アエネーアースがトロイア戦争で都を焼きだされ、艱難辛苦の末にローマに建国の礎を築くまでの話。壮麗かつ勇壮な長篇叙事詩である。アエネーアースの賛歌であるとともに、ローマ帝国と国民が神の祝福を受けた集団であることを、起源にさかのぼって理由付けた著作でもある。それゆえ、時の皇帝アウグストゥスもこの作品の完成を待ち望んだ。またそれだけではなく「訳者序言」にあるとおり、「格調においてローマのあらゆる詩作中、これに比肩するものはない」。
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「借」(大学の図書館。)
ギリシャ・ラテン文学の授業で扱われた一冊。叙事詩を読むのは初めてだったが、それなりには楽しく読めた。
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作者ウェルギリウスはダンテの『神曲』でも出てくる有名な古代ローマの詩人である。
「イーリアス」や「オデュッセイア」「アガメムノン」は古代ギリシャの詩人ホメロスの作品で、「アエネーイス」と併せてこれらは全て「トロイア戦争」を題材にしており、これら4作品のどれかを一度読めば、全部読みたくなるのだ。
一方で、読みやすい・易しいとは全く言えない。各巻の冒頭の要約を読んでおおよそを理解し、叙事詩の部分は、日本語訳にもかかわらず8割くらいしか理解できない。