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投稿者:ケロン - この投稿者のレビュー一覧を見る
ついに最終巻になりました。
こんなに共感できない主人公も珍しい。
共感できないけど、嫌いにもなれないし、このまま彼の物語をずっと追っていてほしいとも思ってしまう不思議な作品。
よくわからないまま読み終わってしまったけど、またいつかオスカルに会いたくなると思う。
紙の本
ブリキの太鼓第三部
2001/09/04 21:38
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投稿者:げっぷ5号 - この投稿者のレビュー一覧を見る
敗戦後、オスカルは職を転々として生き延びてゆく。しかし、ひょんなことからオスカルは殺人事件の容疑者にされてしまい、逃亡することになる。しかし、容疑も晴れ、ドイツの名作は幕を閉じる。
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最初に何度も挫折したことで困難克服バイアスが掛かっているので、読む前から面白いに違いないと思いました。また、実際その通りでした。
本は、著者のどんな高尚な企みが散りばめられていようが、建物にも喩えられる構造美をもっていようが、楽しく読めなければ何の価値も無いと思います。
長所:3は縁起が良い数字
短所:3冊で2000円超える
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ようやく『ブリキの太鼓』を読破した。時間がかかった。言い回しなんかが独特だから、分かりにくい部分もあった。でも、それが海外文学の魅力のひとつだともいえる。物語とは直接関係なさそうな細部にまでこだわっていて、良い意味で偏執的な小説だと思う。とにかく、読み終えてよかった!
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十日程で全三巻を読んだら、十日の間に莫大な時間が経過していた。読み終わって、すっかり年をとってしまった私達は気付くのだろう、本も物語も人生も過ぎ去ったものだと。
“筏は彼の上をすべって行き、もはや止まろうとはしなかったが、しかし絶えず新しい筏を生んだ。君の筏の筏を、永遠に筏を”
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第三部読了。完結。しょうじき、第二部まででよかったかなとも思うけど、ちゃんと完結してくれたのでこれはこれでよかった。とにかく太鼓漬けの長編。この、通奏低音のように流れるオスカルの太鼓のビートとは何だったのだろうかと思いを巡らせる。太鼓で悪を成し遂げるために、3歳で成長を止めたようにも思えるし、そしてそれはじっさい成し遂げられた。特殊な主人公の周りの特殊な人々の中に、人間存在の闇を見た。
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各エピソードは所々面白かったのだが、
全体を通しては結局よくわからず。
ただ、戦前戦後のポーランドという物語の舞台は、
興味深いものがある。
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普通の本のように、一行一行読んだわけではない。
冒頭はそうしていたのだが、だんだんと読むのが苦痛になってきてしまったため、ざざっと全体を読んでいく方法を採った。
作者はいったい何を考えているのだろう?というのが感想であった。
私の読解力では、まったく理解できなかったのである。
他の読者の方はどのように読解しているのか調べてみたところ、自分がいかに読解力がないかがわかった。
中には、「大変面白く、すぐに読破してしまった」という人もおり、尊敬してしまう。
主人公は現実逃避をしており、結末では現実を向き合わなければならなくなってしまうそうだ。
自分の力不足さにがっかりである。読解力を向上させたいものだ。
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小さな鼓手の奏でるブリキの太鼓。
ビートは難解、重低音。時に奇怪で猥雑、
そして同時に軽妙、愉快。
果たしてオスカルは、醜悪な世界を生きるために三歳で成長を止めたのか。
三歳で成長を止めたことで世の中は醜悪に見えたのか。
自己の醜さを肯定することで生き残れることってあるかもしれない。
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貸し犬のくだりで、犬に戻りたかった。自分も人間に戻りたかった。というくだりがある。「わたし」と「オスカル」をめぐる分裂も。人間にして人間でないもの。
主人公ははみ出す者。はみ出すからこそ求められる。ただし強烈な孤独がつきまとう。死者との連帯感が必須なものになっている。
意思の問題。予期していないものも含めての意思。そこに戦争も殺人も破壊もふくまれる。30歳になれば、まともになれると信じられている。しかし、事実はそうではない。
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あまりにもブラックすぎる奇書でしたね。
今まで読んだ中でなかなかの奇書です。はい。
何で読みづらいかといえばこの作品
比喩表現が独特なんですよね。
特にラストに関してはこれって何なんだろう
と思われること間違いないと思います。
(おそらく死なんだとも思われるけど…)
彼は栄光を手にしたものの
結局はそれすらもかすむ事態となります。
その太鼓はより輝きを増し
人の体まで操っていたのです。
だけれどもその能力は若者には
通用しなかったのです。
(おそらく戦前生まれじゃない人には通用しない?)
そしてすべては終わります。
彼は何者…?