紙の本
しゃべらないブルテリアを飼う作家!
2003/06/12 10:49
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投稿者:PNU - この投稿者のレビュー一覧を見る
大好きな作家の伝記を書くために作家が暮らした町に降り立ったぼく。作家の遺児たる魔的な美女、予定調和的な町のひとびと。何かが、なにかがおかしい…。
なぞめくモチーフや雰囲気は良いのであるが、展開はやや読めてしまう。また、主人公がダメ男で肉欲に流されるなど人格的にいまいち。主人公への愛に殉じた女性があまりにも哀れ。主人公の流されっぷりにイライラするからこそ、あのオチが強烈に響くのかもしれないが…そこまでのストレスがたまってしまうのであった。
紙の本
デビュー作
2019/10/23 22:47
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投稿者:H2A - この投稿者のレビュー一覧を見る
キャロルの処女作。傾倒する童話作家の伝記を書こうとするアビイが訪れた作家ゆかりの地ゲイレンは明らかにおかしく・・・どうなるかという筋書きよりも、主人公と2人の女性の垢抜けたやりとりや、舞台や人物の描写の方により惹かれた。不気味さはそれなりだが、今作よりも『蜂の巣にキス』の方が強い印象だった。読み方が冷めているだけかもしれないけれども、この作品を台にして徐々に成長していったのだろう。
紙の本
エジプトミイラは出てきませんが
2001/01/26 17:25
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投稿者:ちゃうちゃう - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルの「死者の書」からするとなんだか死者を復活させる怪しげな内容かと思ってしまった。
主人公のトーマスは映画俳優であった亡き父の「名声」に縛られた人生を送っている高校教師だ。彼は最愛の作家の遺作を捜し求めて、作家の娘が住んでいる町を訪れた。なんの変哲もない平凡な田舎町。その町で起こる、数々の「奇妙な」事件。殺人事件が起こるわけではないのだが、住民とトーマスの妙な「ずれ」。違和感のあるこの町の秘密とは?
最初の事件が起こった段階で、なんとなくその先が見えてしまう作り方だが、それがもしかすると作者の狙いなのかもしれない。読んでいくに従って「やっぱり、思った通り」と読み手に思わせておきながら、クライマックスに近づいていくと「予想していた結果」がだんだんとねじれて、曲がっていく。最後の最後で「なるほど、これが伏線だったのか」と思わせられてしまった。
裏表紙の「鬼才のデビュー作、驚嘆の一言に尽きる傑作」という文句は多少オーバーかもしれないが、平凡な町なのに起こっていることは「非平凡」という描写は、確かに傑作なのかもしれない。
この作品中の天才作家「マーシャル.フランス」が実在しているように思えてきた。
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ジョナサン・キャロルの記念すべき第一作目。タイトルから連想するような堅苦しさはなく、読めば読むほどのめり込むようなお伽話。
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ぼくの目の前で、少年がトラックにはねられた。事故のあと町の人間が聞いてきた。「あの男の子、はねられる前は笑ってました?」笑って?……ここはアメリカの小さな町。一人の天才作家が終生愛した町。ぼくは彼の伝記を書くために逗留している。だが知らなかった、この世には行ってはならない町があることを。ファンタジィ・ホラー驚異の処女作。
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あらこれも画像なし。。ホラーファンタジー。行ってはいけない街に踏み入れた恋人達が遭遇する恐怖。不思議な話。
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作者のデビュー作にあたりますが、これが一番面白いです。
序盤の日常描写が終盤の非日常へとスライドしていく過程は、何度読み返しても「先が読みたい感」に溢れ、どきどきします。
【傑作】。
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ジョナサン・キャロルの処女作です。なんともいえない味のある作品で、ホラーというよりはダークファンタジーになりますね。
独特の気味の悪さと、真相と結末の不可思議感が魅力的な逸品です。
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ブルテリアがいっぱい。ちょっと最後衝撃。結構ぐっさり刺すなぁ………。。。じわじわと恐ろしい。結構ずっとメルヘンとかファンタジー的な雰囲気で進んでいくのに、時折ぞっとする様な、ファンタジーホラーってこういうのなのか…と納得してしまった。嫌いじゃないんだなぁ(爆)
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友人のイチオシ作家の処女作。こういうのをパラレルワールドもの、と呼ぶのか?話の構成はしっかりしている。「ヘルファイアクラブ」よりは数段優れていると思う。
ただ、まだこの作家にのめりこむほどではない。次の作品に期待。
※訳が古臭くないか?欣喜雀躍って…言わないよね。他に良い表現があるんでないかい?
2007.01.04-16
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ぼくの目の前で少年がトラックにはねられた。事故のあと町の人間が聞いてきた。「あの男の子、はねられる前は笑ってました?」笑って?……ここはアメリカの小さな町。一人の天才作家が終生愛した町。ぼくは彼の伝記を書くために逗留している。でも知らなかった。この世には行ってはならない町があることを。衝撃のダーク・ファンタジイ。
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キャロルといえばどうしてもこれ。
物語、キャラクター、舞台設定、サプライズ、どれもが魅力的。
「ダーク・ファンタジー」の一言で片付けてほしくない物語。キングがファンレターを出したというのも納得。
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噂どおり、確かにラストが命の作品。
でも正直、そのラストまでの道のりが冗長。1980年代の作品だから、そう感じたのかもしれないけどね。
と、言いつつ、私はラスト2行は、結構好き。このラストよ読むために延々と冗長な部分を読んでいたと、いう感じですね。無理して、進めないので、お時間があるか時にどうぞ。
でも、本の裏の作品紹介は詐欺だね。
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ジョナサン・キャロルにはまりかけて、はじめから読まねばと手に取った1冊目。既に世界観は完成している。お気に入りの作家の伝記を書こうと決めた主人公が出会う数奇な運命。作家が過ごした街を訪れてから、世界は少しずつ崩れ始める。崩すには元がしっかりしていなければいけないが、まったく問題ない。終盤に突然訪れる悲劇の展開も見事なら、オチに至っては忘れていた伏線が衝撃的に効く。だまされたと思うくらいにそうきたか!と。最後のページまで面白い、見事な小説でした。
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一人の天才作家を追い、彼の伝記を書くために彼の故郷の街へやってきた主人公。・・・この小説には驚くべき仕掛けが隠されている。ミステリーなどのジャンル小説を好む者にも全くの脅威としか言いようのない結末。書物の世界というもの信じうるならば、それは恐るべき陥穴として読む者を心胆寒からしめる。
能天気なアメリカンヤッピー小説風な文体から、脳髄にまさかり振り下ろされるような怒涛の終盤展開は圧巻!