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文学ラジオ空飛び猫たち第18回紹介本。
ラジオはこちらから→https://anchor.fm/lajv6cf1ikg/episodes/18-elgjl3
ダイチ
三谷幸喜さんの映画がイメージしやすいです。ニール・サイモンは三谷幸喜さんが舞台の道へ進むきっかけになった作家なので、典型的なドタバタコメディを楽しめます。勘違いが連鎖していき爆笑させてくれる感じがたまらない。しかも『ブロードウェイ・バウンド』は話そのものがとても良くて感動します。家族は崩壊してしまうけど、それぞれが自分の道を歩んでいきます。でも元々あった家族の暖かさは失われることがない。母親のケイトは父親のジャックが家を出て、家に一人取り残されても不幸になることなく家族への想いを抱いています。ラストは主人公の兄弟が家を出るところで終わりますが、そのシーンで兄が言う台詞がすごくいい。泣きました。
実はこの戯曲は大学時代に英語劇のサークルで上映していて、自分の人生にとって思い出深い大切な作品になっています。詳しくはラジオで話しているのでお聴きください笑
それと余談ですが、2020年12月に三谷幸喜さん演出、ニール・サイモン作の舞台『23階の笑い』を観てきました。たくさん笑わせてくれるのに、最後は感動させられてやっぱりコメディはいいなって思います。コメディは笑いだけでなく、ドラマなんですよね。そこのツボを押さえている作品は最近減ってきているように思うので、ニール・サイモンみたいな作品から感じてもらえると嬉しいなと思います。