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確か、推薦図書だったはず。話は、上手く喋れない主人公が異世界に迷い込んで冒険をするというファンタジーで、「このような話が推薦図書になるとは…!」という驚きで手に取った覚えがあります。重厚でメッセージ性の強い物語です。悲しい思いをしながら読んだあとには、心強くいられます。
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ずっとずっとえが苦手で、読むことはなかったんだけどもものすごごく良い本。この絵のようにしっとりして、くらくあかるい世界、光の中にはいってゆくこと、サフィール以外のところはなかなかおとぎ話風にはいかないんだけど、それでも何とはなしにかなしみのお話という風になっている。わたしの好きなところは、サフィールが豊かなところ。そして悲しみがおいかけてくるところ。やさしいひとのこころからのあたたかみ、エルハムの腕がおれそうにほそいこと、マーラの毒のつめたさ、ダイモのいとおしさ。それぞれダイジェスト的にかいつまんでしか話されないお話の、実感の大きさ。
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とてもとても暗い作品。
とてもとても暗いがゆえに、光の眩しさが感じられる。
人の心に少なからず存在する闇。
その大小を問わず、必ず存在する闇。
それが少年であろうとも、大人であろうとも。
醜いものはとことん醜く。
美しいものは痛々しいほど美しく。
時として醜さは暖かさであり、
時として美しさは冷徹である。
これらの二面性に焦点を当て、
儚くも確固たる少年の思いに乗せてストーリーが流れる。
小学生向けの小説ではあるが、
深く読み解くことで大人でも十分楽しめるストーリーである。
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2012.10.17 再読了。
小さい時に大好きで、何度も読んだ作品。
大人になって改めて読んで、子どもの時には気が付かなかったことやこの本が語ってくれるいろんなことに、新しい感動があった。
深く沁みわたる、あたたかいけれどとても痛い物語。導入はほんとに暗くて痛い。サフィールの物語も、優しいことばかりではない。
でも、闇の中にも光輝く真実がある。
ずっと受け継がれていってほしいな。と思う。
大事な物語。
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子供の時に読んで、ふと思い出して読みたくなった。母兄弟が美しくなればなるほど醜くなる子供や、寄せては返す波に名前を書くシーンだけが色褪せずに残っていた。
大人になって読み返して思うのは、子供の時は行間に想像力を羽ばたかせていたけど、今はそれが失われてしまったのだなということ。でも、子供の時に好きだった物語をもう一度読めてよかった。子供の時にこの物語を読めていてよかった。