投稿元:
レビューを見る
25年ほど前に出たものの再読。動機は当然ながら今回の地震に誘発された福島原発の事故である。著者の論は非科学的であるという評価が一部からなされているようだ。私自身にそれを,それこそ科学的に判断するだけの力はない。
しかし,この本の中で,福島原発については,地震→津波→原発の大事故,というシナリオはすでに描かれており,それが現実に起こっただけ,ということはできる。この本を読んでいれば,「想定外」ということにはならない。私自身も起こりうることが起こった,というとらえ方をしている。
ただ,被害の広がりについては,著者の指摘通りにはなっていない(と思う)。報道されることがらに嘘があればまた別だが,致命傷となるレベルの放射能はまだ大きな広がりは見せていない。この点はどうとらえたらよいか。
事故そのものとともに,原発をめぐる政治の動き,政治家・官僚・地方自治体・マスコミといったプレイヤーがどのようにかかわってきたのか,何を目的に。利権がからんでいることはほぼ想像できる。最近,遅ればせながら週刊誌もそのような記事を流し始めている。今更なんだ,という感じではあるが。『眠れない話』などで,このあたりをもう少し追求してみたい。
投稿元:
レビューを見る
高校生の頃だから、今から23年ぐらい前に初めて読み衝撃を受けた本です。
とうとう現実になってしまいました。
投稿元:
レビューを見る
大学の教授が広瀬隆の本を勧めていたので赤い楯から入った。そして今回の原発事故で名前を耳にしたので再び広瀬隆の本を読んだ。25年も前から予測していたなんて感心する。相変わらずTVは本当のことを言わないし(言えない)、広瀬隆みたいな人がどんどん出てくるべき。
投稿元:
レビューを見る
必要あって再読である。この本が出てから20年以上も経つのだが、今読んで
も最悪のシナリオであるのに変わりはない。
福島第一原発の事故が起きるまでは世界最悪の原発事故であった
チェルノブイリ事故を多くのデータを駆使し原子力発電の危険性に
警鐘を鳴らしている。
事故後の放射能の拡散の様子、その後の食品汚染の広がり、そもそも原子力
発電所がどのような仕組みになっているのか。専門用語を極力排除して語られ
ているので分かり易い。
若い頃に読んだ時にはとてつもない恐怖に襲われたのだが、今回は少々
冷静に読んでみた。この著者の『原子炉時限爆弾』を読んだ時にも感じた
のだが、明らかに恐怖を煽る感情的な文言は如何なものか。
それと、扇情的な新聞の見出しをコラージュするのもいかんだろう。原子力に
ついて多くの知識を持つ人だけに、そこが残念だ。
もう少し冷静な文章で読みたいものだが、この人には無理だろうなぁ。勿体ない。
投稿元:
レビューを見る
古本屋で200円で購入したのでカンボジア旅行のお共に…。
何でコレなんだろうな(笑)。
中身はね。
20年ぐらい前に書かれているハナシなのに、面白いくらい今回の震災原発事故を予言して的中させている。
こういった注意喚起に目をつぶってきたから、著者の言葉を借りれば
「起こるべくして起こった」
んでしょうね。。。
政治とマスメディア、そして企業との密接なつながり。
そして犠牲になるのはいつも、あやつられて“生かされている”国民なんだなー。日本は平和な民主国家だと思ったら大間違い。