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シリーズ最終巻。
蜀の孔明と魏の仲達が、互いの智謀を戦わせる様が描かれます。最後は孔明の死と、その後の三国の帰趨についての解説が加えられています。
中国を舞台にする壮大なスケールの物語で、8巻本ですがそれ以上のヴォリュームを感じる内容でした。
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・昨年から読み続けていた三国志を漸く読み終えました。
・実際にところ、これまでの三国志についての僕の知識は、小学生時代に父親に買ってもらった小学生向けの超短縮版と、ゲーム「三国無双」くらいのものでしたが、最近漫画「キングダム」にハマっていることもあって、今回改めて読んでみたのでした。
・最終巻に作者自身が記した通り、物語の「華」は、やはり、曹操と、中期までの諸葛亮孔明の2人でしょう。晩年の孔明は、綺羅星の英雄たちが流星のごとく散っていったのち取り残され、彼に関する記述も勢いが失われたように思います。司馬懿仲達という好敵手が現れてなお、物語の奥底に漂う寂しさは拭いようもありませんでした。野心家で冷酷な面も大いにあるも人間的魅力に溢れた曹操と、知識と知性において他を寄せ付けず劉備への忠義に厚い孔明。この2人こそが物語の主役に思えました。
・そして、会話を短く繋げる歯切れの良さや、文語表現の多彩さに溢れた筆致がどんどんと物語にのめり込ませました。素晴らしかった。
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201612
軍師孔明、周瑜
趙雲子龍、劉備玄徳、関羽、張飛
魏呉蜀天下三分の計
三顧の礼
泣いて馬謖を斬る
死せる孔明、行ける仲達を走らす
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初めてこの作品を読んだのは、某無双ゲーム(灰色っぽいパッケージで、弩兵が最強なあれ)の影響で三国志に興味を持ったのがきっかけで、中学生の頃だった。
その後しばらく三国志からは離れていたのだけれど、つい最近、手持ちの本を整理していたら、半ば黄ばんだこの文庫本が出てきた。
懐かしいなぁ〜という思いから、第一巻の冒頭を眺め始めたが最後、半月くらいで全部読んでしまった。
三国志を初めて通しで味わった時の印象は、中盤までが劇的で面白いということだった。
貧しい劉備が決意とともに立って、呂布や董卓が討たれ、袁紹を平らげて着実に力をつけていった曹操が、孔明の登場によって赤壁で苦渋を舐め、孔明の意図通りに、天下が三分される。
言ってしまえば、三国志は三国になるまでがピークで、そのあとはおまけみたいなもんだと。
そんな僕が今回再読してみて思ったことは……
蜀末期の悲壮感にこそ、この作品の魅力があった。
読んで、想像して、思いを馳せて。
孔明の劉備に対する想いとか、彼にのしかかる重圧とか、そこには華やかなものは微塵もない。
けれど、派手な合戦や権謀術策よりも、「三国志」の「志」が一番染みてくるのはここだったということに、今更気づいたよ。
でもやっぱり確かに、映画化して面白いのは間違いなく董卓とか赤壁、これは揺るぎないっすね。
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8巻と分量は多いが、非常に読みやすく、あっという間に読み終えることが出来た。
以下、この本から示唆を受けたことを列記。
・信賞必罰は組織を強くするために必要。
・何か事を起こす時は、十分な下調べをして、必勝の態勢で臨むことが大切。
・敵を欺くのであれば、味方すら欺くことも大切(要は、大事は慎重に進める必要あり)。
・苦手なことは手を付けてはいけない。(劉備玄徳の最後は・・・)
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昨年末から読み始めた吉川英治三国志ようやく読了。
紆余曲折あるも、孔明の死を以て、ここに完結す。
読み物としてだけでは無く、全巻通して、多くの示唆を含み、昨今の凡人の書いた自己啓発書、ビジネス書など読むに比しない価値がここあると感じられる。
孔明曰く「口舌を以ていたずらに民をしかるな。むしろ良風を興して風に倣わせよ。風を興すもの師と吏にあり。吏と師にして善風を示さんか、克己の範を垂れその下に懶惰の民と悪風を見ることなけん」
終始一貫して、決して相手に奢ることなく、自らをわきまえ、謙虚さを説く。
現代にも変わらぬ理が随所に散りばめられており、もっと若い時分に読んでおくべきだった。
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蜀をまとめた劉備と魏王として対峙する曹操が、漢中で激突し、関羽・黄忠らの奮戦もあり、この地を収めることに成功します。
漢の故地である漢中を収めてもなお、なぜ劉備が天下を治められなかったのか、残り2巻をたどります。
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吉川英治「三国志」再読、最終の8巻読了。孔明と司馬仲達の裏の裏を読み合う戦いは三国志一の面白さ。英雄達の物語が、皇帝の自滅とも言える理由で三国が滅び、晋が統一という物悲しい最後が、余計に人を惹きつけるのだろう。
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およそ三ヶ月かけて読破。孔明の無念さだけが残る、あまりにも寂しい結末。関羽・張飛・趙雲らの様な良将すでに亡く、自らの命を削って劉備の遺詔を守ろうとした姿に心打たれる。孔明がもう十年存命であったら、中国の歴史は変わっていたかもしれない。何にせよ「どこに救いを求めて良いのか」そんな気持ちが漂う読後感だった。
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蜀の孔明と魏の司馬仲達との争いがずっと続く。孔明の戦略が際立っているが財力等で勝る魏は呉を味方につけ最後はどうなるのだろうか?今日の味方は明日の敵、戦わないことを是とする、後出師の表、作戦や構想が大切、三国志からは色とりどりなことを教えられた。日本の歴史と比べるとスケールが大きいと感じた。
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20200327
三国志8巻という長編を読み切った。宮本武蔵に次ぐ吉川英治作品であり、歴史小説の名著であろう。
昔は三国志など全く興味が湧かなかったが、横山光輝氏の漫画から入り、劉備・関羽・張飛たちの人柄や、諸葛亮孔明の戦略などにぐいぐい引き込まれていった。
あらすじを簡単に述べる。始まりは劉関張が義兄弟の契りを結ぶ桃園の儀から。「我生まれた日は違えども死す時は同じ」という忠義の気持ちよさを痛感するシーンから。そして、三顧の礼を経て軍師諸葛亮孔明を陣営に引き入れる。ここからは、孔明と呉の連合vs魏の赤壁の戦いや、司馬懿仲達との知力戦が飽くなく面白い。最後は、孔明は落ち蜀は魏に統合され、晋へと時代は変わる。
読み物として非常にストーリー性に富んでいて面白い。また、故事や熟語となっているようなエピソードも多く教養にも必須である。何よりも、劉備と周囲のメンバーによる人柄の大事さ、つまり、忠義、礼節、感謝と言った人間が生み出す関係の素晴らしさについて学ぶことができる。
//MEMO//
吉川英治、三国志の最終巻。
孔明が尽きる時まで見届ける。
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小4以来38年ぶりに5週間かけて再読。
日中戦争の最中1939-1943年に新聞連載されたもの、というのが意外に感じるくらい、当時の「敵国」の英雄譚への愛情溢れる筆致です。(本作品によって少しでも当時の敵国感情が薄らいだのであれば、吉川先生も本望だったんでしょうか。。)
なんと言っても諸葛亮孔明が格好よく描かれていて、他の人物はどこまでいっても引き立て役な感じですが、主役級以外では、周瑜、陸遜、司馬懿、黄忠、趙雲、姜維、が鮮烈に記憶に残ります。
赤壁と五丈原には、いつか行ってみたいなあ。
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ホントは2021年の課題図書にしていましたが、結局全8巻読了まで2年ちょいかかりました。
8巻は諸葛亮孔明と司馬懿仲達の最後の戦い。でも、結局孔明の死で吉川三国志は幕を閉じる。って、一応、その後も書いてあるけど、英雄たちが築いた三国も次の代であっさり滅びてしまうのね。ああ無常。
三国志って、玄徳と関羽、張飛の義兄弟か曹操、孫権の三国鼎立の皇帝たちが主役だと思っていたけれど、軍師孔明が主役だったのかなと改めて。
もっと所縁の地を巡りたかったけど、時間切れになるのがちょっと残念。
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長かった三国志もついに終幕。ついに読み終えたと感慨深い。
燃えるように生きた武将たちの、その灯火の消えるのを見るのは辛い。趙雲の生き方も凄かった。
何よりも孔明の働き。この上ない正しい政治。そして激務をこなし亡き主君に忠義を尽くしたその心は痛ましいほど胸に届く。人材に恵まれなかった孔明や蜀の運命を見ると、人こそが大事なのだと思った。今ここに関羽がいたら、と思いを馳せる孔明が切なかった。代わりはいないのだ。
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これにて完結。全編通して読みやすく、面白かった。
とはいえ、話のピークは劉備が蜀を建国する前後くらいかなぁ。英雄たちが次々と去っていき、趙雲に及んだ際は、孔明でなくてもため息が出る。
日本の三国志観を固めたシリーズを読み終えられて、一満足。