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俳優兼作家であったアルトーが著した、
通称・ローマ史上最悪の皇帝、
マルクス・アウレリウス・アントニヌス(ウァリウス・アウィトゥス・バッシアヌス)伝。
アルトーは、この退廃的でアナーキーな少年皇帝のイメージに、
狂気と紙一重の位置に座す自らを重ね合わせていたらしい。
【2017/09/26注】
表紙画像の表示が誤っています。
Amazonに苦情を伝え、修正済ですが、
ブクログ側の連携に問題があるらしく、
本棚の画像が直っていません。
その旨、申告済、対応待ちです。
【2018/01/25注‐追記】
ブクログ側からAmazonへの画像表示に関する
連携を修正することはできないので
直せない旨の返信をもらいました。
ダメだコリャ。
【2021/02/5注‐追記】
何気なく一覧を眺めていて、
いつの間にか書影が正しい状態に変わっていると
気づきました。
それはいいとして、
問題が解決したことを報告しないというのは、
社会人としていかがなものかと思いますね。
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性的倒錯したローマ皇帝のお話し。
「アンチ・オイディプス」に引用されていて気になって読んでみた。
血統、婚姻、男と女、宗教、祭祀、祝祭などなど、それらは一体何なのか?
原理の闘争から精神錯乱に至る過程や脱領土化、再領土化のイメージ等々。
これらが絡みあいながら物凄い密度に凝縮したかたちで鮮やかに描かれていた。
とても参考になった。
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2/26 読了。
再読。初読に比べてするする読めてアレ?と思ってしまった。数年の間に色んな小説を読んだことがこうやって繋がってくるんだなぁ。
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アナーキストであることは極めて個的な行為であり、本質的には矛盾するのだが、戴冠したことによって壮大なまでのアナーキーが可能になった。ヘリオガバルスのローマ入城が端的にこれを象徴するだろう。彼は後ろ向きにローマの門を入り、ローマ帝国そのものと鶏姦によって結ばれた。皇帝の女装、切り取られた男根の乱舞、婬猥と奢侈を極めた彼の行為は、そのままアナーキズム=演劇の究極の理想の姿でもあった。行為において演劇的であることとは、すなわち秩序の破壊にほかならないからだ。そして、それはまたアルトー自身の姿にも重なるのである。