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初めは太公望を全否定している敵!と思って読み始めました。太公望好きなので・・・でも、何人かの弟子に、孔子について語らせていく構成なので、抵抗なく読めました。やはり思想というものは他人とぶつかってこそなんだな、と思った1冊です。
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なんかこう高校生の時分に一番感銘を受けたのが、井上靖の「孔子」だったと。
静けさと激しさ、その両極端であるはずのものに対する「類似性」を、ものすごく印象付けられた作品。
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う~ん、どうなんですかねえ。
物語風に、孔子の生涯がつづられていくのかと思っていたので、ちょっと意外な感じでした。
しかも、内容もわかりにくい。
3回ぐらい読めば、ある程度理解できそうな感じなんだけど・・・
でも、2回目読むかってきかれたら、読まないでしょうね。(笑)
まあ、いろいろ示唆に富む場面もあります。
文学的な価値も高いのかもしれませんが、この本の私の感想を一言で言うと、退屈 ですかね。
私みたいな俗物には、敷居が高すぎるのでしょうか?
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孔子が亡くなって後、研究者などに請われて(架空の)弟子が昔話として孔子の思い出を語るという形で話が進められていきます。
全体として淡く澄んだモノトーンの世界というか非常に独特な空気感の中、話が進められていくのが印象的です。
孔子の事をこの本で知りたいと思うような方から、孔子ファンにまでお勧めできる小説だと思っています。
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孔子の死後30数年後、隠遁生活を送る弟子が、孔子研究会の人々に、孔子と過ごした日々を語るという設定です。ちなみに弟子は、「えんきょう」というのですが、井上靖さんが設定した架空の人物だそうです。
まだ論語は編纂されていない時代で、おそらくこうやって孔子の言葉や伝記が集められていって、論語が出来上がっていったのだろうと思わせる場面設定が面白いです。孔子と弟子たちとの強い絆や、のちに論語で有名になる孔子の数々の言葉の背景が次々と語られます。井上靖さんの孔子や論語に対する熱い思いが表されているのでしょう。
論語というと、なにか世の中でうまく出世するためのテキストという印象があって、どちらかというと苦手な部類に入っていたのですが、本書を通して、孔子の人間的な魅力も知り、少し印象が良くなったかも。他の論語関連の作品も読んでみたいと思います。
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まるで篶薑大人が目前にいて、その講談を拝聴させていただいている様な気になりました。子のお詞と聞くだけで、難しく堅苦しい印象がありましたが、篶薑大人の語り口でお聞きしていると、すっと自分の中に入ってくる感覚を覚えました。
また、ゆったりとした話し方でありながら、内に烈しいものを内包している様な、それでいて穏やかな雰囲気の篶薑大人を感じ、今は亡き孔子を慕いその教えをずっと体現し続けていらっしゃる様に感じました。
私個人としましては、〝君子、固より窮す。小人、窮すれば、斯に濫る!〟という子のお詞が非常に気に入り、身が正される思いを抱きました。