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50ページ足らずの薄いこの本にどんな秘密があるというのでしょう。
小学校・中学校の夏休みの宿題に感想文があれば推薦本の中に、必ずといっていいほどこの本がありました。たんなる課題図書かと思ったのですが、そうではありませんでした。
本自体は薄い児童書のような感じで、
表題どおり内容は「木を植えた人」の話です。
一人息子と妻を失った55歳の男性が荒れ地をなんとかしようと決意し、30年以上もの長い間、無人の土地で木を植え続け、やがてひとつの森と町を作るという物語です。
ただただひたすら、木を植えるだけ。
この行為が長い時間を経て、大きな実績へと繋がります。
荒れ地に緑のオアシスができ、やがて森になって、町ができたのです。
それも55歳から。
小・中学生が読めば、「努力し続けることの大切さ」を学ぶでしょう。
55歳という熟年層の方が読めば・・・
「あきらめないで続けることの意義」を見出すでしょう。
何歳になっても何かしら新しい発見がある本だなとあらためて再確認。
努力あっての結果。続けることの大切さ。
考えれば考えるほど奥が深い本です。
人生において、無言で叱咤激励をしてくれるような一冊だと思います。
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遥か昔に読み終わっているのだが、このサイトを始めたので、登録しておこうと思う。
この本を選んだのは偶然だが、その頃映画「ネバーエンディングストーリー」の原作としてエンデを知り、「果てしない物語」は当時高額で買えなかったが、童話のコーナーをウロウロしていて、目についたのだと思う。
語り手が、羊飼いと最初に会って、泊めてもらうことになる室内の描写が、とても好きでここがあるから、この本を買ってしまった。
きちんと整えられた清潔な部屋で、スープが音を立てている。
なんだか安らぎを覚えるのだ。また、読み返そう。
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個人的に大好き。短いから読みやすいし、だからこそ印象に残る話でもある。特に「人間は破壊するばかりの存在というわけでもなく、神に似た働きもできるのだ。」がお気に入り。
口数少ない爺さんもすき。目に影が落ちて髭と髪の長いサンタさんみたいなイメージで読んでる間ずっと頭の中にいる。好き
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★ 無味乾燥な世界に、少しずつ先が見え、変化が表れていく。そこに描かれる、静かに淡々と粛々と続けられる行い、そしてその周辺。
★ 思い出すたび、琴線のどこかに触れ、様々な音色が鳴る。
★ この本に出会えた事を、素直に喜び、大いなるものに感謝したい。出会えてよかった、読む事ができて、本当によかった。また、読みたい。
本はコンパクトで、布で装丁されていて、何とも手触りがよかったです。
尚、原題は【L'homme qui plantait des arbres】。フランス語は詳しくないですが、「木を植えた男」のほうが原題に合うような...。
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中学生で初めて読んだ時にとても強い衝撃を受けて山で植林する仕事をしてみたいと数ヶ月も思っていました。現在は園芸などに携わる時に次世代にも生きる草木を育てたいと心の何処かで思っており、何十年も前に読んだこの本のお陰だと感じるのです。
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個人的な感想
日本昔話でも似通った話があったと記憶している。
他者から見て、不可解な行為とされるものが、知らず知らず時を経て人々を救うことになる、という話だった。冒頭の「真の価値をもとに行動した人がやっていることの価値に気づくためには、その人を長年知り続けることで初めて知ることになる」の意味が読む終えたことで納得した。
あとがき
× 英雄的な行為
×あなたができることを少しずつしましょう
×世を変えるには、権力や富、また数人力を頼む行動や声高かな主張
◎静かな持続する意思に支えられた、力まず、目立たず、己を頼まず、速攻求めず、粘り強く、無私な行為です。これは並大抵のものではない。それにもかかわらず、私たちに指針を与え、励ましてくれます。