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海の向こうの火事 ベトナム戦争と日本 1965−1975 みんなのレビュー
- トーマス・R.H.ヘイブンズ (著), 吉川 勇一 (訳)
- 税込価格:4,176円(37pt)
- 出版社:筑摩書房
- 発行年月:1990.7
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紙の本
ベトナム戦争と日本
2019/08/06 10:02
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投稿者:怪人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ベトナム戦争についての論考で特に日本との関わりを分析している。ベトナム戦争は半世紀も前の出来事である。本書は約30年も前の1990年の発行だ。
この戦争では日本にある米軍基地が戦争に使われたばかりでなく、兵站の調達先を日本に求められたことから、経済的に潤い、経済成長の一因にもなった。
そのベトナム戦争期に小笠原諸島の返還に続き、沖縄の返還も行われた。
ベ平連活動など日本でもベトナム反戦運動が全国的に巻き上がった訳だが、これほど深く日本がこの戦争に関わっていたことはあまり知らない。
はしがきのところで著者は次のように述べている。
1950年のアメリカ国家安全保障会議の覚書には、「日本の経済復興は、東南アジアから共産主義を閉め出しておくことにかかっており、それは、日本の主要貿易地域としてのインドネシア、フィリピン、韓国とともに、東南アジア地域の国々の開発をさらに進めることによって、日本経済復興を促進させることにある」と述べている。
アメリカが日本の利益を擁護するために多大の犠牲を払っているというのに、日本はそれに感謝の意を示していないではないか、アメリカ人がそう考えるときがままあった。だが、一方、日本の多くの民衆は、アメリカがインドシナの紛争に介入したのは、日本や南ベトナムのためでなく、アメリカ自身の利益のためだったと信じていた。
日本におけるベトナム戦争の評価について多極化していて定まったものはないという。
日本とアメリカの関係、高度経済成長との関係など考えるためにもベトナム戦争を再考してみることは意義深いと思う。
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