投稿元:
レビューを見る
GWになぜか一気に再読してしまった。ラストを覚えてないことがふと気になって手に取ったのが運の尽き。。。多分10年以上ぶりに読んだけど,時代がこの作品を遠く追い越してしまっているのが良く分かった。こういうシミュレーション的作品は耐用年数がどんどん短くなるのでしょうね。いや,好きな小説ではあったんだけどね。
投稿元:
レビューを見る
この後どうなるのか。というのが分からない方が面白いのかな。こんなことが本当にできるのかどうか、こんなカリスマ性をもった人物なんて出るのか分からないけど、人はやっぱり何かを期待してしまうのかも。フルーツはあんまり最後まで好きになれなかった…
投稿元:
レビューを見る
半島を出よがものすごく面白かったのでちょっと期待しすぎてしまった。私の頭ではついていけなかったです・・・。
投稿元:
レビューを見る
村上さんの小説を久々に読んだが、1980年代に書かれているのに全く色あせていない。もちろん状況は違っているが、今の話だといわれても全く違和感なく受け入れられる。いうまでもなく、すばらしい書き手ということだ。
投稿元:
レビューを見る
『限りなく透明に近いブルー』以来避けていた村上龍。久しぶりに読んだ。
7つの企業集団が世界を支配する。アメリカとソ連が世界を共同管理する。
これらのモチーフは壮大だが完全なフィクションとは言えず、現実味があった。
資源のない日本は近くこうなるかもしれない。
民主主義はベストじゃないかもしれない。
鈴原冬二の目指す社会は正しいのかもしれない。
様々な懸念と面白さと後味の悪さとともに、読了。
投稿元:
レビューを見る
単身赴任の中、自宅の断捨離対象になった。
学生時代から村上龍にはまっていた。
シュミレーションの凄さ、曖昧さについての記述が印象的であった。
もうよう読まないと思い、断捨離。 111009
投稿元:
レビューを見る
難しかったという面もあるかもしれないが、
トージがなぜ民衆に支持されているのか、よく分からなかったのと、
気に入らない奴は消していくというのが、気持ちがブルーになったので、
途中で読むのを止めた。
気持ちをブルーにさせるという意味では、村上龍はすごいのかもしれない。
しかし、私の頭の中は、ゼロは小室哲哉だった。(笑)
投稿元:
レビューを見る
ただ一言、「”本当に”面白かった」。”本当に”面白いって言える小説は数少ない。まず、考慮すべきなのはこれが1987年に出版されたこと。当時は冷戦があり、資本主義⇔社会主義という二極化した世界にあった(まぁ終結しかかっていたけど)。「ザ・セブン」に描かれているようなアメリカの巨大企業が政治を牛耳るような世界観が描かれていた。日本にも不況の波が押し寄せ、ストライキが相次いでいた。そんな中で「テロ」という過激な手段を使い、ファシズムと罵られながらも、トウジをはじめとした狩猟社は日本の中枢に近づいて行く。
これを読んでいる最中、自分は「Occupy Wall Street Movement」のことを思いながら読んでいた。当時の村上龍がここまで予想していたとは思えないが、『愛と幻想の〜』で描かれている世界観は非常に現状の世界情勢と似通っている部分が多い。"We are the 99%!"と声高に叫び、金融の中枢であるウォール街に多くの若者、失業者が押し寄せている。トウジは「弱者は滅べるべき」という、非常にシンプルなダーウィニズム的主張を唱える。それが仮に正しいのなら、Occupy Wall Streetに参加している人たちは弱者であり、いずれ淘汰される人ということになる。本当にそれは正しいのか?
非常に残念ながら、この作品の結末は狩猟社がクーデターなどを経て、日本の中枢に達し、これから日本を動かして行くというところで終わっている。小説でも最終的に強者が弱者を駆逐し、世界がシンプルに二分されるところまで行っていない。現実は小説と違って、終わりが無い。だとするとこれから世界が進む方向こそ、この小説で描ききれなかった”続編”ということになるのかもしれない。
投稿元:
レビューを見る
小説は、フィクションの形をとることでより鮮明に現実をあぶり出すものだ。ファシストが混乱の中で嫌悪・恐怖されながらも大衆に支持されていく過程が、戦前の歴史や大衆心理を考える上で大変勉強になった。描かれる政治・経済の世界の精緻さと現代との類似が読者に物凄いインパクトを与える。
しかし、気分は悪い。まどろっこしい民主主義やヒューマニズムや弱者と根気良く付き合うことを苦痛に感じることは、誰しも確かにあるんだろうが、その感情を正当化するのは、同時に弱者である自分の首を絞めることだ。その事に多くの弱者が無自覚なのは、本当に何でなんだろ。若者の間でのニーチェ流行りも何でなんだろ。などなど、色々考えさせられる作品。
投稿元:
レビューを見る
あらゆる力を用いて日本を変えて行こうとする男たちの物語。
今こそ、トウジのようなリーダーが必要なのだと切に思う。
投稿元:
レビューを見る
システムへの抵抗勢力がシステム化していく過程が主題だけど、頻繁に登場するプライドというテーマも考えさせられる。
日本人としてのプライド、国としてのプライド、人間としてのプライド。
自分に意見もブライドもないから、閉塞感の中でトウジのような人間に都合よく期待し、リーダーに選ぶという日本人の性質の描写はぞっとする。
事なかれ主義でじりじりと悪化する体裁だけの民主主義と、切り捨てられるリスクもあるが変革を期待できるファシズムならファシズムに賭けるしかないのか、なんて思ってしまう。
投稿元:
レビューを見る
なんだろう、すごい情報量なのは分かるんだけど、感覚的に違うんじゃないのと思う。
主役のせいなのかなぁ。
ゼロだけが救いだった。
投稿元:
レビューを見る
システムにイラついてる主人公たちはシステムをぶっ壊すことができたのか?それとも、自分たちで新しいシステムを作ったのか?とにかく、政治や経済の知識なくても文句なしに面白かった!
投稿元:
レビューを見る
本には、読む前に知識を必要とするものとそうでないものがある。
この本は間違えなく後者の部類に入る。
左翼や右翼、政治、経済、哲学についての基本知識と
今までに国や世界について向き合った経験があるなら、
きっと面白く読めるだろう。
またリアルなまでに進行する「国盗り」が描かれている様は
血が滾るはず。
しかし、最後の終わり方はなんだったのだろう。。。
コインロッカーベイビーズを読破したときと
同じような感覚。。。
なぜか全くこの作者の世界観には共感できない。。。。
僕のような凡人にはきっと村上龍先生の世界に入るのは
まだ早いのだろう。
投稿元:
レビューを見る
非常に面白かったです。後半であるこの下巻では、盛り上がりを阻害するような経済のねたが無く、経済が変化していく様子のみが描かれ、盛り上がりが阻害されることは無かったです。
個人的には狩猟社が日本を支配するまでを読みたかったのですが、最後のゼロの「愛と幻想のファシズム」が重要なんでしょうね。それ以上やると、ただの蛇足になってしまうでしょう。
いや~、面白かったです。