投稿元:
レビューを見る
すごいっ。
この本登録してる人、他にいないの?
やったっ❤
埋もれた古代文明と、その発掘にかかわったさまざまな人たちの生きざまが描かれています。
歴史の教科書には世界の4大文明の一言で片づけられちゃってるような時代が
実は、教科書のほとんどを占めている長い歴史よりも時間的にはずっと長いんだよね。
そして、それぞれすごい文明をもってたんだよね。
ノアの方舟とか、バベルの塔とか、トロイの木馬とか、ホントにあったことなんだね。
そう思った。
投稿元:
レビューを見る
KiKi はね、歴史に興味のある方だとは思っていたのですが、正直なところ「シュリーマンの物語」だけは知っていたものの、この物語の中に出てくるその他の古代遺跡を発掘した多くの考古学者のことはほとんど知りませんでした。 学校で学んできた歴史の教科書や美術の教科書で、彼らのお仕事の成果物である多くの遺物の写真を見てきているけれど、KiKi にとってそれらの遺物は「太古の昔から存在していたもの」にしか見えず、ミュケーナイの獅子門も、アガメムノンの金の仮面も、ティリュンスの壁画も、ミノスの宮殿も、ツタンカーメンの棺も、アッシリアの翼のある牡牛も、マヤのピラミッドも、すべて「そこにあったもの」という認識しか持っていませんでした。 それらの遺物が長い年月の間地中もしくはジャングルの中に埋もれていて、それを発掘する作業を行った人がいたことに対して、何ら感慨を持ったことがなかった・・・・・と言っても過言ではありません。
文字で書かれた歴史の始まる以前のことがわかるようになったきっかけとしての遺物には興味があったし、それらの遺物を作り上げた人類の叡智とか、技術力に感銘を受けたことは多々あっても、それらを今、目の当たりにすることができるようになるために働いた人たちに思いを馳せたことがなかったのです。 たまたまシュリーマンに関しては、子供時代に読んだ何かの物語で知ることがあったし、長じてシュリーマン自身の著作「古代への情熱」を読んだこともあり、ある程度は知っていたけれど、第二第三のシュリーマンがいたことに思い至ることさえなかったとは情けない限りです。
(全文はブログにて)
投稿元:
レビューを見る
【埋もれた世界】
A.T.ホワイト著、後藤富男訳、岩波書店、1953年
「小アジアのトロイア、エジプトのピラミッド、バビロニア帝国のメソポタミア、ユカタン半島のマヤ」と言えば、世界史の授業でも相当に最初の方に行うだろう。
ただ、これからの殆ど(おそらくエジプトを除く)が19世紀までは神話の世界として考えられていて、教科書に載るようなものでは無かっただろう。
それらを実在すると信じて、時間とお金を使って発掘し、ついに証明して、教科書への記載を実現した人々の物語。
その中でもトロイアを発掘したシュリーマンの話は有名だ。
日本では明治4年にあたる年にビジネスで成功し富豪となったシュリーマン46歳が子供の頃からの夢だった「ギリシャ神話に出て来る伝説の都市トロイアの発掘」を実際に始める。
幼い頃からの夢を諦めることは無い、とまるで学校の校長の訓話のようなできた話だが、シュリーマンがスゴイのはそこに至る経緯のような気がする。
ウィキペディアによればこうだ。
ーー
生い立ち
プロイセン王国のメクレンブルク・シュヴェリン州(現メクレンブルク=フォアポンメルン州)ノイブコウ(シュヴェリーンの近郊)生まれ。9人兄弟で6番目の子であった。父エルンストはプロテスタントの説教師で、母はシュリーマンが9歳のときに死去し、叔父の家に預けられた。13歳でギムナジウムに入学するが、貧しかったため1836年に退学して食品会社の徒弟になった。
貧困から脱するため1841年にベネズエラに移住を志したものの、船が難破してオランダ領の島に流れ着き、オランダの貿易商社に入社した。1846年にサンクトペテルブルクに商社を設立し、翌年ロシア国籍を取得。この時期に成功し、30歳(1852年)の時にロシア女性と結婚したが、後に離婚。さらにゴールドラッシュに沸くカリフォルニア州サクラメントにも商社を設立して成功を収める。クリミア戦争に際してロシアに武器を密輸して巨万の富を得た。
ーー
歴史を変える人というのは、かくもすごい人生を歩んでいる。
ちなみに、十数ヶ国語を話せたというシュリーマンの語学勉強法は下記とのこと。
ーー
・非常に多く音読すること
・決して翻訳しないこと
・毎日1時間を当てること
・つねに興味ある対象について作文を書くこと
・教師の指導によって(作文を)訂正すること
・前日直されたものを暗記して、次の時間に暗誦すること
ーー
「日曜日には教会に2回通って、説教を一言一句真似をした」とか、「どのような使い走りにも、雨が降ってももちろん、一冊の本を手に持って、それから何かを暗記した。何も読まずに郵便局で待っていたことはなかった。」とか、その努力は限りない。
学校で偉そうに「夢を諦めるな」というよりも、自分自身はどんな努力をしているのか、と突きつけられるような生き方だ。
個人的には、マヤ文明の数字がとても複雑なことに驚いた。
マヤはものすごく高度な文明で、暦もまったくくるいがなかったそうだが、文字を特権階級だけ���扱ったために、文明が滅びるも早かったと本書では指摘していた。
文字を学ぶってやはり大切なことなのだ。
歴史や「本気で挑戦する大人」の話に興味のある若者向け。
あと、シュリーマンと自分を比較して挫折感を味わいたい大人へ。
#優読書