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イスラムについてほとんど無知な当方にとっては良い入門書という感じ。
あらゆる事象がコーランから導かれるのであって、例えば政教分離などあり得ないということが簡潔かつ論理的に説明されている。
確かにここには一つの帰着があり、ヨーロッパ的思考とは相容れない。
でも古今東西、やっぱり行きつくところは経済というか懐。
究極のところこの点を巡り、完全に現在社会を牛耳る資本主義との間で激しい摩擦が起きるのは自明の理ということがよく分かりますな。
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読みやすかった。
土地の色ってのは、簡単に変わらないものなのかね。
外からでないと、その色は見えづらいのかもしれない。
ここ100年で、日本の色は変わったのだろうと思えるけど、どうなのだろう?と余計なことを考えました。
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イスラームの根源的なところを知ることができる。同じイスラームのなかにある、スンニ派、シーア派そしてスーフィズムの対極的な思想がどのように成立し、今に至るのかということを理解することに一助してくれる。また、現在のアラブの抱える問題を理解するうえでも、重要な書物であると思う。
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イスラム学の泰斗井筒俊彦が石坂記念財団で三回に渡り行ったイスラム文化に関する講演をまとめたもの。イスラムとは、シーア派とスンニ派、スーフィズムetc,恐ろしく深く、そして恐ろしくわかりやすい。
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タイトルの通り、イスラーム文化の根底にあるものを解説した本で、イスラームの入門書として非常に良著です。2012年末に34刷まで行っているのも頷けます。
イスラーム文化とは、著者の言葉を引用すると次のとおりです。
『第一にシャリーア、宗教法に全面的に依拠するスンニー派の共同体的イスラーム、第二に、イマームによって解釈され、イマームによって体現された形でのハキーカに基くシーア的イスラーム、そして第三に、ハキーカそのものから発出する光の照射のうちに成立するスーフィズム、(略)。
(略)このような相対立する三つのエネルギーのあいだに醸し出される内的緊張を含んだダイナミックで多層的な文化、それがイスラーム文化なのだ、(略)。』
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前期コーラン・後期コーランそれぞれから
アラブ的イスラムとペルシア的イスラムが分流しているのが良く分かった。
日本にいると同じイスラムでしょと思うが、
経典は同じで実質の別宗教のような印象を受ける。
特にスーフィズムなどは。
スンニ派にとってはイスラム法という聖俗を廃した厳格な規律がよく帝国を支え、
共同体形成のニーズに対して上手に応えてきたのであろうことを推測できる。
また、それが当時と異なる現在の国際情勢と摩擦を引き起こす一端となっていることも推測できる。
またシーア派にとっては現世が神の国でない以上、
より現世においては極端な思想と行動を促しやすいことも推測できる。
イスラムへの理解が深まる講演内容だった。
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イスラム教研究の第一人者の講演をまとめた本。
シーア派は内面を重視する教派だということや、
啓典の民は人頭税を払えば改宗せずに済んだが、
改宗されてしまうと税金を払ってもらえなくなるので、
むしろ改宗して欲しくなかった等の事情も分かり、
私のようなイスラム教を全く知らない人間でも
イスラム教をわかったような気になれる。
佐藤優はキリスト教をいいかげんな宗教と評したが、
イスラム教は神と人間を区別したきっちりした宗教なのだな。
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イスラム文化、言葉は広く浸透しているが、実態は掴めていない。ただ、これからフラット化する世界で、宗教、イスラムというレイヤーは外せない。そういった意味で本著書は参考になった。
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「碩学+岩波文庫=難解」という勝手なイメージから身構えて読み始めたが、新書以上の平明な文章にまず驚き、続いてその明晰さに驚いた。
例えば、宗教が生活全般に及んでいることを説明するために、著者はまず、イスラム教(スンニ派)には聖俗の区別がないという思考の補助線を引く。これによって複雑に入り組んだイスラム文化を明晰に説明することに成功している。こうした補助線の引き方が抜群に上手い。
著者は、イスラム文化は西欧文化とは異なる原理から成り立っていることを、手を替え品を替え繰り返し説明している。これを読むと、いわゆるアラブの春(民主化)がうまくいかなかった理由もよく分かる。あのとき先進諸国はアラブの春を東欧革命になぞらえて絶賛していたが、あれも結局イスラムに対する無理解から生じたものなのだろう。
イスラム文化を知るための手がかりとしてお勧めできる一冊。
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イスラム教を通して説明されたイスラム文化。余計なことが書いていなくて分かりやすい。スンニ(顕教)とシーア(密教)の説明になるほど!と膝を打った。
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イスラームの根底に流れるものは何かを問う一冊。講演形式で読みやすいが極めて意義深く、これまでの常識やイスラームの見方が覆され知的刺激にあふれている。
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混迷極まるパレスチナ、シリア、イラク情勢を伝えるニュースを毎日のように見て胸が痛み、おもわず手に取ってみた。入門書として著名な本のようで、もう30刷をこえているようだ。
斜め読みなのであまり頭にはいらなかった。また書き直す。
聖と俗が別れておらず、日常生活までイスラームの教えが浸透している、というところが印象にのこった。
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古い本ではあるが、これからイスラム教・イスラム文化に
ついて学ぼうとする人が最初に読むのに適した本は、この
本を置いて他に無いのではないかと思うくらいの良書。
「世俗の形成」でイスラムに触れていたので、これを機に
しばらくイスラム教、特にその哲学的側面に焦点を当てて
読み進めていこうと思っている。
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20141209 なれない言葉が多かったのであまり頭に入ってこなかった。共同体であるウンマがどうやってできたのか。
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基本的な知識が決定的に不足していることを痛感しつつ、多くのことを知ることができた。
アブラハムの宗教。
メディナでムハンマドが作った共同体。
ハキーカ。イマーム。