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影響力の武器 なぜ、人は動かされるのか みんなのレビュー
- ロバート・B・チャルディーニ (著), 社会行動研究会 (訳)
- 税込価格:3,630円(33pt)
- 出版社:誠信書房
- 発行年月:1991.9
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高い評価の役に立ったレビュー
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2007/02/20 20:51
う〜ん、すごい。これは名著!
投稿者:ssc - この投稿者のレビュー一覧を見る
・セールスやら、新聞やら、に「はい」と言ってしまう。
・したくも無い署名をしてしまう。
こんな状況を体験した著者が、「なぜ?」と疑問を抱いたのが、この本を書いた理由だそうです。
手元に届いてからも、読み始めるのをためらったことを告白します。
とても分厚い本です。文字も小さい。
ですが、門外漢の私にも、「ああ、こういう事が言いたいんだな」とすんなり理解できる内容ばかりでしたので、すいすいと読めました。
実際、1日で読破できました。(休日がこの本1冊で潰れましたが)
著者が初心者にわかるようにと、具体例、身近な礼、実体験を沿えて書いてあるので、共感する箇所が多いことでしょう。
「はい」と言う以外にない状況に陥ってしまう、という事態の他に、
自分で選択した結果が、実は、操作された結果なのかもしれないと、問いかけられるかのような事例もありました。
自分で判断して、購入した品物が、実は、捜査された結果、購入したものかもしれない……
読み終えた後に、ついつい、日常目にしているもの全てに対して、疑いの目を向けそうになる自分を諌めるのに苦労しました。
(無論、そうならないようにと、著者の提言はちりばめられてはいるの
ですが)
章ごとに「まとめ」と「設問」があり、読み返すの時に重宝します。
類似の事例を扱った本を何冊か読んでおりますが、
この本が、内容、理解のしやすさ共にダントツですので、
お奨めできます。
低い評価の役に立ったレビュー
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2003/08/04 23:55
ヒューリスティックな判断・行動を利用する術、利用されない術。
投稿者:平野雅史 - この投稿者のレビュー一覧を見る
説得術の大家であるチャルディーニ氏が説得や交渉の場面における人間心理の動きをあぶり出し、その行動パターンを描写している。著者の論考は、ハーバードビジネスレビュー誌で何度か再掲されているので、目にされた方もいるだろう。
本書では、影響力の武器として6つの影響力の源泉に体系化している。すなわち、
・返報性:当初の好意や譲歩に対するお返しせねば気持ち
・一貫性、コミットメント:自らの言葉、態度を一貫性あるものにしたいという想い
・好感、連合:好感ある知人に対してイエスという傾向がある
・社会的証明:「赤信号、皆で渡れば怖くない」
・権威:寄らば大樹の陰
・希少性:機会を失いかけるとその機会に対して認識する価値が高くなる
多くのセールス本やマーケティング戦術などでもこれら6つの影響力の源泉にもとづいたテクニックが紹介され続けているように、これらは人間に大きな作用をもたらす。本書では、記銘すべき事項をこの6つの源泉に集約した上でかつ詳述しており、人間間に作用している影響力の在り様を読者が意識しやすいよう編成されている。
他方、本書は、人間の意思決定の間違いの源泉を示す書でもある。本書で示されている影響力は、我々人間が寄って立つヒューリスティックな問題解決法と表裏一体である。限られた情報に依存して殆ど自動的に行動してしまうヒューリスティックな行動パターンは、効率的な問題解決である一方、高くつく間違いを導きやすい。まして人は、不確実性が高く自分の判断に自身が持てない状況でほどヒューリスティックに依存し易い。影響力の源泉を知っておくことは、自身の意思決定の安定性を高めるためにも友好な対処法であろう。
本書で示す影響力は、詐欺・ペテンの類で悪用されるとともに、コーチング(一貫性、コミットメント)などのヒューマンスキルの土台でもある。本書に示されるような知見を応用することによって、自分なりの新たなヒューマンスキル形成が促進されるのではないだろうか。
紙の本
う〜ん、すごい。これは名著!
2007/02/20 20:51
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ssc - この投稿者のレビュー一覧を見る
・セールスやら、新聞やら、に「はい」と言ってしまう。
・したくも無い署名をしてしまう。
こんな状況を体験した著者が、「なぜ?」と疑問を抱いたのが、この本を書いた理由だそうです。
手元に届いてからも、読み始めるのをためらったことを告白します。
とても分厚い本です。文字も小さい。
ですが、門外漢の私にも、「ああ、こういう事が言いたいんだな」とすんなり理解できる内容ばかりでしたので、すいすいと読めました。
実際、1日で読破できました。(休日がこの本1冊で潰れましたが)
著者が初心者にわかるようにと、具体例、身近な礼、実体験を沿えて書いてあるので、共感する箇所が多いことでしょう。
「はい」と言う以外にない状況に陥ってしまう、という事態の他に、
自分で選択した結果が、実は、操作された結果なのかもしれないと、問いかけられるかのような事例もありました。
自分で判断して、購入した品物が、実は、捜査された結果、購入したものかもしれない……
読み終えた後に、ついつい、日常目にしているもの全てに対して、疑いの目を向けそうになる自分を諌めるのに苦労しました。
(無論、そうならないようにと、著者の提言はちりばめられてはいるの
ですが)
章ごとに「まとめ」と「設問」があり、読み返すの時に重宝します。
類似の事例を扱った本を何冊か読んでおりますが、
この本が、内容、理解のしやすさ共にダントツですので、
お奨めできます。
紙の本
ヒューリスティックな判断・行動を利用する術、利用されない術。
2003/08/04 23:55
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:平野雅史 - この投稿者のレビュー一覧を見る
説得術の大家であるチャルディーニ氏が説得や交渉の場面における人間心理の動きをあぶり出し、その行動パターンを描写している。著者の論考は、ハーバードビジネスレビュー誌で何度か再掲されているので、目にされた方もいるだろう。
本書では、影響力の武器として6つの影響力の源泉に体系化している。すなわち、
・返報性:当初の好意や譲歩に対するお返しせねば気持ち
・一貫性、コミットメント:自らの言葉、態度を一貫性あるものにしたいという想い
・好感、連合:好感ある知人に対してイエスという傾向がある
・社会的証明:「赤信号、皆で渡れば怖くない」
・権威:寄らば大樹の陰
・希少性:機会を失いかけるとその機会に対して認識する価値が高くなる
多くのセールス本やマーケティング戦術などでもこれら6つの影響力の源泉にもとづいたテクニックが紹介され続けているように、これらは人間に大きな作用をもたらす。本書では、記銘すべき事項をこの6つの源泉に集約した上でかつ詳述しており、人間間に作用している影響力の在り様を読者が意識しやすいよう編成されている。
他方、本書は、人間の意思決定の間違いの源泉を示す書でもある。本書で示されている影響力は、我々人間が寄って立つヒューリスティックな問題解決法と表裏一体である。限られた情報に依存して殆ど自動的に行動してしまうヒューリスティックな行動パターンは、効率的な問題解決である一方、高くつく間違いを導きやすい。まして人は、不確実性が高く自分の判断に自身が持てない状況でほどヒューリスティックに依存し易い。影響力の源泉を知っておくことは、自身の意思決定の安定性を高めるためにも友好な対処法であろう。
本書で示す影響力は、詐欺・ペテンの類で悪用されるとともに、コーチング(一貫性、コミットメント)などのヒューマンスキルの土台でもある。本書に示されるような知見を応用することによって、自分なりの新たなヒューマンスキル形成が促進されるのではないだろうか。