紙の本
別世界の壮大な歴史物語と思えば、読み易くなるのではないでしょうか
2005/08/13 18:35
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
私が持っている『デューン砂の惑星』第1巻の発行日は、昭和47年12月31日になっている。カバー絵は石森章太郎だ。当時小学生だった私がこの本を手にするつもりになったのは、この作品がヒューゴー、ネビュラ両賞受賞作だったからでなく、ハヤカワSF文庫を順に読んでいたからでもなく、ただカバー絵が石森章太郎だったからというそれだけの理由だった。小学生の考えることは恐ろしい。
だから、初めて読んだ時は非常に難解で、書いてあることの3分の1も分からず、ともかく巻末の用語集を何度も何度もひっくり返しながら何ヶ月かかけて読み終えたという覚えしかない。でも、何か惹きつけられるものがあったのだ。
後にデビッド・リンチにより映画化された時にももちろん見たし、その時にもこの原作を読み直した。そして、テレビ化されたというのをレンタルビデオで知り、それも見た。そして、結局原作に戻ってきてしまった。
さすがに小学生ではなくなっているので文章の難解さについては余り苦にならなくなった。そして、色々な評価も忘れて読んでみれば、やはり面白SFなのだということを改めて感じさせられた。
この第1巻は、後に続く長い物語のプロローグに相当し、今後活躍する登場人物がきちんと押さえられながら、物語全体を覆っている様々な視点が提示されている。そして、いずれ主人公の父親が死に、主人公が放浪を始めるのだということを暗示する不安がちりばめられている。
エコロジーを先取りしていた作品だとか、『ナウシカ』に影響を与えた物語だとか、いろいろと言われてはいるが、ただ単純にどこか別世界の覇権争いと、少年の成長、預言者の出現の物語だと思えば、もっとこの物語を楽しめるのではないだろうか、と20年ぶりに読み始めて思っている。
それでも、時々どうしても巻末の用語集を見返してみたくなってしまうのだけれど、それも楽しみの一つだと思えばいいのかもしれない。新しい世界を知るには、どうしてもその世界で通用している言葉を知らなければいけないのだから。
紙の本
続編の復活を待ち望みます!
2003/11/29 14:45
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あいねこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「砂の惑星」「砂漠の救世主」「砂丘の子供たち」の全三部作。中学生の頃、石森章太郎の挿絵に惹かれて読み始めて以来、30半ばになる今まで数え切れないほど読み返しています。墓場までもっていくつもりの小説です。
この三部作に続いて「砂漠の神皇帝」「砂漠の異端者」「砂丘の大聖堂」が発刊されていたのですが、なぜか今は絶版。
わたしのデューンシリーズはいまやボロボロです。なんとか再版出来ないものでしょうか? 出来れば新しいものに買い換えたいのに!!
三部作以降の作品が大変面白いんです。みせかけだけの愚かさに真の姿を隠していたベネ・トライラックス、ダンカン・アイダホのゴーラ、そして恐るべき能力をもつ「誇りある女たち」。そしてダンカンが幻にみる謎の二人の老男女…。しかしもっともっと面白くなりそうなところでハーバード氏が亡くなられてしまい、未完のまま終わってしまいました。
絶版になっている部の復刻版をぜひ出してください、お願いします!!
投稿元:
レビューを見る
バイブル。
文庫本で4分冊になっているが、デューンシリーズの中では一番読みやすいのがこれだ(笑)
矢野徹の訳は賛否両論あるようだが、私は名訳だと思うし、物語の雰囲気にも合ってると思う。
これと「砂漠の救世主」「砂丘の子供たち」の三部作が本来のデューンの物語だと言えるし、通して読むとフランク・ハーバートがデューンで何を描こうとしたのかがよくわかるだろう。
投稿元:
レビューを見る
ベネゲセリットはガンダムでいうニュータイプと同じものですね。
洞察力の異常に拡大した人間。
北欧神話でいえばセイズが近いかも。
投稿元:
レビューを見る
映画ではざっくりとしか紹介されてなかった(ような気がする)設定や人物が細やかに描かれている。制限が多い環境で生きる人間、砂の惑星の主であるサンドウォーム等、「風の谷のナウシカ」にも通じる環境系SFの序章。
投稿元:
レビューを見る
砂に囲まれた国の王位継承の陰謀劇だと思ってたら香辛料を巡ってのはなしっぽかった。石森正太郎のイラストで揃えてみたものの・・・・。(笑
投稿元:
レビューを見る
何度も読んだ名作。エコロジーSF の原点。特殊で限定された自然環境下での生命描写、王家同士の政治劇、主人公の復讐と成長、男性と女性の戦いなどが複雑に絡み合う大作。ジャーゴンの嵐。最初は巻末用語集と本編の往復は要覚悟。
投稿元:
レビューを見る
中学以来の再読。
砂漠の惑星で繰り広げられる陰謀、妖計、罠・・・こういうの苦手なのだけど。派手なシーンはまったく無いが、真夏の夜の寝苦しさの中で読むと雰囲気抜群。
砂漠での生活は水がない。砂漠の民は、個人の水分を全てリサイクルできるスーツを着ている。Diverとしてはそこもつらい。過酷な世界を精緻に描いたエコロジー作品として有名だったようです。エネルギーも水という資源も大事にしなければいけない今、このうだるような真夏にこそ読む。
面白いのかそうでないか、やっぱりわからないまま2巻へ突入。
投稿元:
レビューを見る
デューンシリーズの1 この時代にこの構成力、正真正銘の名作
表紙 5点映画のカバー
展開 8点1965年著作
文章 7点
内容 880点
合計 900点
投稿元:
レビューを見る
まだ導入なので面白くはなかった。このたくさんまき散らされた伏線が今後どう回収されていくのかに期待したい。
投稿元:
レビューを見る
図書館で。生憎市内に一冊しかないこの本、なんと石ノ森章太郎が表紙絵・挿絵を描いていた。主人公母が昭和の教育ママみたいなミニワンピでアップした髪型で時代を感じました。それにしてもこの本、随分古い本なのに予約が結構入ってるなぁなんでだろうと思ったらゲーム?かゲーム曲だかのタイトルになったんですってね。勤勉だなぁ、ファンって。
読み始めて訳が固いなぁとか文章がわかりにくいなぁなんて思ってたのですが段々引き込まれてしまいました。主人公一家の砂の惑星でのサバイバル始動!という所で一巻が終わってしまいアレレ?という感じ。2,3巻も借りなくては。
純粋なSFというよりはSFよりファンタジーというような独特の世界観が面白い。面白いけど…先に歴史書のような形で裏切り者とか結果を書かれるとこれはいつ起こるんだ?とかドキドキしてしまう。というわけで続巻が楽しみ。
投稿元:
レビューを見る
「デューン 砂の惑星(1)(2)(3)(4)」(フランク・ハーバート : 矢野 徹 訳)を読んだ。
50年以上前に書かれたSFなのだが、とにかく何度読んでも引き込まれしまう。次は「砂漠の救世主」で、さらに「砂丘の子供たち(1)(2)(3)」と、当分の間この世界に籠る予定である。
投稿元:
レビューを見る
続篇あり
読み終わるまで時間がかかった。それくらい序盤は難解。
ただし、終盤では争いがついに始まるという雰囲気になり、続きが気になる感じで終わった。暇があれば2巻も読んでみたい。
投稿元:
レビューを見る
2022.02.10.読了
ティミーの「DUNE 砂の惑星」を見てから
読んでみたいと思っていた本。
1966年にヒューゴー賞とネビュラ賞を受賞しているということは
それ以前に書かれた小説ということに、
本当にびっくり。
私が生まれる前に書かれたSF小説なのに、
古さを感じさせないのはすごい!
本の最後に「帝国における用語集」もついていて、
それを見ながら読む進めていったのだが、
場所の設定も
登場人物の設定も
とても存在しないものとは思えない。
続きが楽しみ!
投稿元:
レビューを見る
今更ながら読んだことなかった。
高校の時友達が貸してくれたんだが、巻末の「地元方言」辞典がウザくてそっこー読みやめたんだが、スタジオぬえのSF小辞典みたいなの読んでからずーっと悶々としてて、映画見て悶々して、読み直した。
確かに古い。
これがSFかと思いながら次へ。
方言辞典は、読み飛ばしても取り敢えずなんとか大丈夫。