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『ノルウェイの森』→『グレート・ギャツビィ』→「落胆」という構図を辿った方、諦めずにこちらを読んで見てください。僕はこれを読んでフィッツジェラルドの面白さに気づきました。表紙も宝石箱のようで、素敵です。
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彼の作品は人の崩壊、破滅を
よく捉えていると思います。
本当のことを行っておくと、出てくる作品は
全部バッドエンドととってもいいぐらいです。
ですが、まだ救いのある終わり方もあります。
興味深い作品は
あらぬ未来を描いていたものの
崩壊によりすべてが水泡に帰してしまう
「リッツ・ホテル…」や
お金持ち、しいてはマネー・ゲームを皮肉った
「金持ち階級の青年」
決してこれらの作品は幸せにはなりません。
だけれども読後に不快感はないのです。
本当に不思議。
むしろ彼の作品をいろいろ読みたいな、と思わせて
くれるのですから…
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いいな。すごい好き。特に前半3つくらいが好き。愛だとか恋だとか、派手に豪奢に。バブリー?
「冬の夢」は、村上春樹の「回転木馬のデッドヒート」収録の『今は亡き王女のための』の下敷きだよなぁ。村上が影響を受けていること、なおかつ違いが鮮明に現れてて一番楽しく読んだ。
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世界の美しさと残酷さ。20年代の芳しい空気。すべてがきらきらと光っていて一瞬で消えていく、この、あまりの悲しさに、フィッツジェラルドが見た人生とは、と深く考え込んでしまって動けなくなった。冬の夢、いつか見た夢、それは全部冬の夢なのである。夏の夢じゃない。悲しくて、寂しくて、愚かで、救いがあるように思えた夢。こういう本が本当に好きだ。こういう本こそが人生の糧であると強く思う。
あと、翻訳がとても好き。冬の夢の言葉の一語一句のあまりの素晴らしさに、光文社の翻訳と読み比べてみたけれども、全然違う。美しさと胸にはいってくる強さが全然違う。
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訳:佐伯泰樹
リッツ・ホテルほどもある超特大のダイヤモンド◆メイ・デイ◆冬の夢◆金持ち階級の青年◆バビロン再訪◆狂った日曜日
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特に最初に出てくる「リッツ・ホテルほどもある超特大のダイヤモンド」が素晴らしかったと思います。短篇集の中では一番現実離れした作品ですが、これが書かれた時代を考えると、妙にありそうな感じがするのですよね。
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これは拾い物だったな〜。フィッツジェラルドというと『ギャツビー』のような20年代金持ち青年の孤独ものばかりかと思いきや『リッツ・ホテルほどもある超特大のダイヤモンド』は生き生きと子供の想像力に満ちていて、稲垣足穂か星新一かって感じもしましたよ。もちろん『バビロン再訪』など彼らしい作品も魅惑的。