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どこの国にも人間はいるし、組織はあるし、家族はあるわけです。しかしその構造が異なる。
その社会の構造の安定性を保証している特別な変数、それはたとえば生活水準なのか、心理的な満足なのか、宗教的な一体感なのか、とにかくその社会の構造の安定に寄与している変数をうまく見つけること。
これが見つかれば、それが定義上、機能なのです。
変数の値(機能達成度の度合い)が下がってしまえば、構造がガタガタと動き出してしまい、その社会は別のものになってしまうという予測がたつでしょう。これが構造―機能分析の論理なのです。147
ソビエトという社会を考える場合に重要な変数は何だろうか。これを決めて取り出し、つぎに、その構造を維持している、機能にあたる変数は何だろうかと特定してやる。148
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民主主義を選択するのは、国民の決断にすぎない。
表現の自由、各種の精神の自由のために争っている瞬間とその現場にしか民主主義はありえない。
戒厳令下に於いても民主政体は存立できるのだ。
これらのことを徹底的に論及したのが、カール・シュミットと、やっぱりマックス・ヴェーバーですね。180
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日本の政府は、個々の企業の利害の総和を上回る政治的な決断をする体制になっていない。
日本とアメリカが対決を深めていくとしたならば、日米戦争のときとまったく同じ構図だろう。194
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