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なかなか読みにくく、気がそぞろであった。
障害者の問題は、充分に考えることがなかったが、
ボランティアにはげんでいる友人の影響があるのかも知れない。
花田春兆という人間の時間をかけた
粘り強さの中にある人間性みたいなものを感じる。
「障害は個性である」という考え方は、
いまある能力を如何に発展させるかという視点にたっている。
「差」を「別」けてはいけない。
障害者の歴史を明らかにしようという試みは、
素敵なモノがある。
日本人の中にある、単一性を今もう一度見直す時期かも知れない。
七福神が福の神であるが、障害者であるという指摘は面白い。江戸時代は、障害者が福の神であった。
大黒さまは精薄で知恵おくれ、年中笑っている。
布袋は障害にちかい肥満。
寿老人、福碌寿は、水頭症。
毘沙門天は、皮膚が鎧のようになる象皮病、
肩から胸などは骨格の異常発達。
弁天さまはふたなり。
障害をもっている人が、
そのハンディを克服する過程で、
人間としてのすばらしさが生まれる。
森毅の
「空をめざすばかりが生命ではない。
時には土にもぐらんばかりにはい、
時には蔓となってまつわりあうことで、
森の風景はつくられる。」という言葉は、
不思議なメッセージである。