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何の関わりもないようなことが、読みすすめるにつれて、少しずつ明らかになってくる過程が最高です。
真犯人の正体を知ったときの衝撃は忘れられません。また、動機には涙しました。
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館シリーズ&島荘を勧めてくれた先生いわく、島田荘司の中で最高傑作のトリックとのこと。
トリックは、説明されれば確かにそれしかない、と納得。しかし、全然 予想もつかなかった。
主人公が違うから当たり前かもしれないが、占星術殺人事件とはまったく雰囲気が違い、面白かった。
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初、島田作品。島田氏の作品の中でも、評判がよかったので(ほんとは占星術殺人事件が読みたかったけど)まずはこれから手を付けてみました。
もう、トリックの規模がでかい。昭和初期のくすんだ部分と、乱歩を思わせる奇怪な出来事、単なる衝動殺人がここまでスケールがでかくなるとは。。
恐れ入りました。
満足。
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面白い面白いといわれてるだけあって面白かった。
島田にしてはまだまだ王道だし。
トリックも良かった。
ちょっと最後のほうは無理矢理言いたい事詰め込みました!感がして冷めちゃうけど……(読む人が読むとそうでもないんだろうけど)
なんか脈絡ないというか。
ただまあ、やっぱり私は御手洗シリーズ特有のぶっ飛び加減が好きなので、吉敷シリーズは今のところこれだけですねー。
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(うちにあるのはピエロの表紙ですが)
ミステリとしての要素、ホラー(寧ろ怪談)的な要素、社会風刺的な要素、がバランスよく組み込まれていて、面白く読みました。
しかし後半に「ミステリとしてはちょっと『ん?』」という違和感がありまして。解説を読んで納得したのですが、その違和感とは、「『社会派を書きたい』『描きたい』という気持ち」が前面に出ていたのを感じ取ってしまったからだなぁと。
それ以外は、(つまりは本格ミステリとしては、)よくできたトリックだなあと思います。全てのパズルがきちんとはまる。しかし。社会派ならば、実社会においては、全てのピースが過不足なく埋まることなんてないんだよー、っと、いじわると言ってしまいたくなったり。ひねくれててすいません。
あと、シリーズものはとりあえず1作目を最初に読むべきだったな。多分、吉敷さんはもっとイロイロもっているキャラのはず。寧ろ主役故なのか、シリーズものの主役とは思えない地味さで… 牛越さんは、この作品から読んだ私にも割と個性の立ったキャラだと感じられたのですが。
うだうだ言っていますが、ミステリとしての様々な側面から別々に評価するならば、とてもいい作品だったと思うのです。面白かった。
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いかに島田さんであっても、このタイトルはやり過ぎだと思っていた。読んでみて思った。やりすぎではない。これしかないタイトルだと。
走る列車の中のトイレで、火のついた蝋燭に囲まれてピエロが死んでいたとか、30秒後にその死体が消えたとか、列車が白い巨人につまみ上げられたように宙を舞ったとか、首と手足を切断された死体が襲いかかってきたとか…
信じられないとしか言いようがないエピソードが全部現実で、しかもそれが説明ついちゃうのがすごいのだけど…
これだけのトリックを思いついたら、どんな物語にするだろう?
それで、こんな物語にするところが、島田荘司が作家であるってところじゃないのだろうか。奇想は、まさに天を動かすために存在している。奇想が奇想を競う為にあるのではないのだ。
胸にじーんと来る物語である。
2007/11/23
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初めて島田荘司を読んだ。
最初は、繋がりが見えず、短編集?と思ってしまいましたが、きちんと最後には点と点が繋がり気持ちがいい。社会派ミステリー。
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綾辻さんの『十角館の殺人』に驚き、その推薦者である島田さんの作品にも手を出したのが88年頃だったと思います。文庫化されたものから順々に未読をクリアしてゆき、ついに島田さんの新刊を待たざるを得なくなった時期に出版されたのがこの本でした。
一読して、「流石だなあ!」とため息をつき、感動・感心しました。
冒頭のあまりにも不可思議な現象を、思い切った大技でねじ伏せ、それでいて地に足がついている物語なんて、なかなかありません。ただ、残念に思っているのは、わたしにとってはこの作品が、「島田荘司最後の傑作」だということでしょうか。
以降、感心する作品はいくつかあったのですが、このときや、『占星術殺人事件』を読んだときのような感動を覚えることはないまま今に至っています。
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現在の時点で島荘作品でいっちゃん好き!
ただ白い巨人設定はいらなかった気がする。なまじ本格のおどろおどろしい要素を出そうとしたから無理な設定に感じた。
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これもいつ読んだか覚えていない。島田荘司にハマっていたころだったので、たぶん10年近く前でしょう。
話もほとんど忘れている。
またいつか読もう。
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島田荘司さんの本の中でも、自分のベスト3に入ります。読んだのはかなり昔ですが、信じられない展開にしばらく呆然としてたのを覚えています。そしてラストは泣いてしまいました。これはおすすめです。
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島田荘司の作品に触れたのは、「帝都衛星軌道」に続いて2作目。しかし、前作は現実感のないストーリー展開に嫌気がさし、途中で断念したという経緯がある。私の敬愛する書評家の薦めで島田作品への再挑戦となった本作であるが、序盤は前作を彷彿とさせる奇想天外な世界観になかなか入り込めず、「またしてもか?」と思っていたところ、あるひとつの謎の解明をきっかけに、一転、のめり込むことに。よくもここまで非現実的な奇怪事件の数々に論理的説明をつけて帰結させたものだと、感服するばかり。まさに奇想で、私の心を動かした。恐れ入ったの一言。
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大分前に一度読んだのですが、吉敷シリーズだということすら忘れてました…。内容については全く覚えてなくても、「すごかった」と印象だけが残っていました。
今回改めて読んでトリックそのものよりその背景が辛いというか、すごかったな、と。
何年か後に読んだ時は一体どう思うのだろうかと思います。
内容とは関係ないですが、うちにあるのは表紙のデザインがピエロの顔のものです。
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巷で評価が高い作品には過度の期待をしがちですが、これは本格としても社会派としても、期待を裏切らない傑作でした。日本人の犯した罪の大きさと、自分の無力さが心に染み込んできます。
――この事件が、日本人にとってどんな意味があるかを知ってるのか。
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想像していたよりも重くどっしりとした作品だった。
最初はトリックに期待して読んでいたが、徐々に刑事に感情移入したり捜査の過程で出会う昭和を生きてきた人達の思いのようなものに心を奪われた。
トリックの部分に関して言えばそんな事とっさに思いつくか、なぜそこまでの事を実行したのか、という腑に落ちない点はあるが、少しずつ事実が判明していく様子はとても楽しめた。