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スラヴ、リトアニア、およびウグロ・フィン語族の神話について概説した書。過酷な自然の中で育まれてきたこれらの神話群に登場する神々や、その信仰形態を紹介する。
本書は、Felix Guiland, Mythologie générale (1935 Larousse)中の"Mythologie Slave(スラヴの神話)"、"Mythologie Lituanienne(リトワニアの神話)"、"Mythologie Ougro-Finnoise(ウグロ=フィンの神話)"の三編を翻訳したものである。表題こそ『ロシアの神話』ではあるが内容はスラヴ神話、リトアニア神話、ウグロ・フィン族の神話を扱っており、各々の神話体系にて崇められてきた神々や精霊についてを解説している。本書で扱われる神話はいずれも日本語文献でまとまった形で紹介されることが少ないものばかりであり、こうして一つの本の形で出されているというのはかなり貴重である(特にリトアニア神話についてはこれを扱う唯一の日本語文献とも言えるのではなかろうか)。内容も平易で分かりやすく、おすすめの一冊である。