紙の本
いつまでも保存版
2022/02/07 19:48
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
短歌にするということは「非常に主観的な感情を一度客観の網にくぐらせるということである」と歌人である著者はいう。なるほど、と思うが真似できそうもない。
短歌に憧れるが、なかなか一歩を踏み出せない者にとって、短歌とは何かを学び、かみしめるための参考書。
素敵な言葉にあふれている。
例えば「感動の貯金」。「あっ」と思うような「心の揺れ」。「その「あっ」をつかまえるために言葉を探す」
言葉に向き合うことは、心の揺れに敏感になることなのだと、教えてもらった。発行から時間がたっても古びない、素敵な一冊。
投稿元:
レビューを見る
昔の短歌から今の短歌まで、さらにその仕組み?や用語の説明もわかりやすくしてくれていて、面白かった。やっぱり、昔の古語になると歌の意味が把握しずらくてわかんないんだけど、そこはさすが俵万智!!ますます短歌好きです。
投稿元:
レビューを見る
短歌つながりで。
俵万智さんの本は、サラダ記念日やその他も読んだことがあり、好きだ。
「短歌を読む」では観賞すること、短歌の紹介が書かれている。
この中で何首も心動かされる歌があった。
「短歌を詠む」では短歌を作ることが書かれている。
心の揺れ…自分も三十一文字に出来るのだろうか?
「サラダ記念日」の秘話(?)もあり、難なく読める。
投稿元:
レビューを見る
『考える短歌』と異なり、俵万智自身の代表作が完成するまでの過程も、その必然性にたどり着くまで詳しく書かれているのがよかった。
投稿元:
レビューを見る
短歌の鑑賞から作り方まで、俵万智ワールドが広がっています。
非常に読みやすい。
特に、「? 短歌を考える」は、俵万智の歌人論であるとボブは勝手に解釈しておりますが、思わず考えさせられました。
ボブもそこまで奥深く読んでみたい!
投稿元:
レビューを見る
俵さんの短歌入門は、前回書いた「考える短歌」もそうであったが、本当に分かりやすい。
決められてるわけじゃないけどこうするといいですよっていう感じ。
とっつきやすくていいと思う。
投稿元:
レビューを見る
短歌にする言うことは、非常に主観的な感情を一度、客観の網を潜らせことである。
主人公の自分を見つめるもう一人の自分がいなくては、定型に仕上げることは出来ない。定型のリズムに乗ることによって本来の言葉以上の力を発揮する。
確かに、私達の心を揺さぶってくれる小さな感動が日常の中にある。
ミニサイズの感動まで伸縮自在に対応できるのが短歌。聞く耳そして感じる心を持っていなければ歌は生まれない。チョッと立ち止まって自分自身を見つめなおす。そんな時間が、人の心を柔らかく、敏感にする。
リズムに首ったけ
五七五七七はそれ自体がリズムある音数だから、まとまれば、リズムは後からついてくる。
投稿元:
レビューを見る
主な内容は、”短歌の読み方”として基本的な枕詞の説明や古典の紹介と解説、”短歌の詠み方”として筆者の短歌をつくる過程を紹介、そして筆者の考える短歌の上手・下手について記載した”短歌を考える”で構成。
特に印象に残ったのは次のような点。短歌をつくるにはまず”心の揺れ”をつかまえて詠むということ。また、正岡子規の「歌よみに与ふる書」も交えての”言葉が重要か心が重要か”についての考察。そして、素人当初は苦労して悩んでもがいて必死に短歌にすることで心の揺れが人に伝わるが、慣れてくると比較的簡単に洗練された言葉が出てくるようになり技術的には上手になるものの心が伝わるかという面では下手になってゆくという考察の部分。
元々こういう分野は好きなせいか、掲載されている短歌をなぞるとなんともいえない心地良さを感じます。ただ、触発されて短歌を作ろうと思ってもなかなか言葉が出てこないことに気付きます。高校生の頃(授業で短歌を詠んだ記憶あり)は言葉がすんなり出てきたような気がします。私のみずみずしい感性(!?)は、一体どこにいってしまったのか・・・(笑)。
投稿元:
レビューを見る
何冊かの短歌の入門書を読みました。わたしも歌を詠みたくなったので。
でも、一番良かったのが、この本。タイトルは「短歌をよむ」
あえて「よむ」とひらがなにしてあるのには訳があります。詠むと読む。この二つの意味を両方とも伝えたかったのですよね。
実際、歌を詠んでみて、作品がひとり歩きを始めるなぁと感じました。つまり歌はひとたび自分の手を離れてしまうと読み手のものなのですよね。読んだ人の心の中でいろいろな思いが生まれます。芸術作品とは、短歌であれ、小説であれ、絵画であれ、音楽であれ、すべて受け取る人のものなのですね。
つまり歌を詠むということは読むということも大切になってくるわけです。そうしたことを、この本から教えられました。
投稿元:
レビューを見る
「短歌をよむ」俵万智著、岩波新書、1993.10.20
244p ¥580 C0292 (2023.08.05読了)(2003.09.06購入)
【目次】
はじめに
1 短歌を読む
大きな感動から小さな感動まで
リズムに首ったけ
響きを味わう
恋の歌いろいろ
枕詞の謎
序詞はおもしろい
お得な本歌取り
題詠はツマラナイか
2 短歌を詠む
心の「揺れ」をつかまえて
次のステップ
「選」で勉強
推敲は「でこぼこ」との戦い
俳句の世界をかいまみる
連作マジック
さまざまな試み
3 短歌を考える
歌の別れ―青春のあとにくるもの
現代短歌の五人
「素人の時代」再考
あとがき
☆関連図書(既読)
「サラダ記念日」俵万智著、河出書房新社、1987.05.08
「ふるさとの風の中には」俵万智著・内山英明写真、河出書房新社、1992.11.30
「恋する伊勢物語」俵万智著、ちくま文庫、1995.09.21
「三十一文字のパレット」俵万智著、中公文庫、1998.04.18
「記憶の色 三十一文字のパレット2」俵万智著、中公文庫、2003.04.25
「花咲くうた 三十一文字のパレット3」俵万智著、中公文庫、2009.03.25
「ある日、カルカッタ」俵万智著、新潮文庫、2004.03.01
「トリアングル」俵万智著、中央公論新社、2004.05.25
「かーかん、はあい」俵万智著、朝日文庫、2012.05.30
「みだれ髪 チョコレート語訳」与謝野晶子著・俵万智訳、河出書房新社、1998.07.06
「みだれ髪Ⅱ チョコレート語訳」与謝野晶子著・俵万智訳、河出書房新社、1998.10.09
「家族の歌」河野裕子・永田和宏・その家族著、産経新聞出版、2011.02.13
「歌に私は泣くだらう」永田和宏著、新潮文庫、2015.01.01
(「BOOK」データベースより)amazon
多くの人の心にさわやかな風を送りつづける俵万智が贈る清新な短歌論。古典和歌から現代短歌まで、千年を越える伝統をもつ豊かな世界を「読む」愉しさとは?心のゆらぎを感じてから短歌に「詠む」までのプロセスは?二つの「よむ」行為を通じて、自分自身を見つめ直し、現代短歌の課題をさぐり、第三歌集に向けての新たな飛躍を試みる。
投稿元:
レビューを見る
短歌に興味があるが、なかなか自分で鑑賞、味わうには知識がない。この本はそんな私のための(!?)短歌入門書といってもよい。またこの本が最初に発行されたのは20年以上前、俵万智が第二歌集を出した後。まだ初々しい若い女性歌人のころだ。その文からは短歌への情熱がほとばしっている。
この本は短歌の基本を素人の私達に優しく解説してくれている。また歌人がどのようにひとつの和歌を作っていくのか、ことばをどのように選んでいくのかよくわかる。
短歌とは日本の「ことば」の多様性と豊富さを駆使して作っていくものだと感じた。
投稿元:
レビューを見る
#紀貫之 #和歌 やまとうたは、ひとのこころをたねとして、よろづのことの葉とぞなれりける。 #返歌 短歌でも世の中原理幹にして事の枝葉をぶらさげてゆく #短歌 #俵万智
投稿元:
レビューを見る
●短歌にするということは、非常に主観的な感情を、一度客観の網にくぐらせるということである。主人公の自分を見つめるもう一人の自分がいなくては、定型にしあげることはできないだろう。
投稿元:
レビューを見る
短歌についてよく分かっていなかった私にぴったりの本でした。
(それこそ「サラダ記念日」くらいしか知らない状態です。)
内容は、短歌の概観と作者自身の経験をまとめたものになっています。
「この短歌はこうやって生まれた」という具体例もいっぱいあって、驚くことが多いです。
短歌を詠んでみようかなと思っている人にとって、背中を押してくれる一冊になるでしょうし、そうでない私のような人にとっては、ちょっとだけ短歌の見え方を変えてくれる一冊になります。
投稿元:
レビューを見る
著者の推敲過程が書かれてあって、実際にどうやって短歌が出来上がるのかが実感出来た。
デビューしながら、短歌をやめた歌人の背景も興味深い。人生にとって短歌がどのような意味を持つのか、歌人であり続けることの難しさが分かるような気がした。