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紙の本
サイキック・ツインの名の下に、これもやはり『魔界水滸伝』だったのだ
2016/04/07 16:00
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投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
ほぼ、本能寺の変だけが描かれた『白銀の神話』の最終巻です。
まあ、前半には安土城での異形の者どもを集めた最後の宴に、濃姫とのこれまた最期の交わりだとかといったくだりもあるので、純粋に本能寺の変だけとは言いにくいところはありますが、それでもやはり何と言っても本能寺の変がメインなのでしょう。
と言っても、史実にあるような話ではなく、あくまでも信長と蘭丸(に、姿を借りたサイキック・ツイン)の最期というわけですが。
ほとんど信長・多一郎・八岐の独白が綴られているかのような1巻になっていますが、ここで語られていることはやはり『魔界水滸伝』本編に繋がっていくことですし、もっと言えば、栗本作品のどれにも通じるところ(一人の作家が表したものだから通じると言えば通じるに決まっているのですが)の多い独白で、これもまた栗本ワールドなのだというのを実感してしまいます。
本編から続いている永井豪の絵も、カバー絵の蘭丸は血の赤も鮮明で美しいと言えますし、口絵の鬼火や本能寺を取り囲む明智軍は一幅の絵として見応えがあり、さらに登場する蘭丸は文字にして語られているよりも妖しい姿をしています。
これですべて終わり、と思っていると、最後の最後に前巻に続いて出雲の阿国が登場します。著者としては、ここで阿国を登場させることにそれなりの意味があったのでしょうが、信長が多一郎に戻っていくところで終わりでも良かったのかなあとも思います。
いやあ、でもともかく、こんな信長もありなんだ。
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