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内容(「BOOK」データベースより)
シカゴの摩天楼と伊勢神宮。平安京と田園都市…。都市に隠されたモチーフを縦横に比較し、喪われた「都市の意味」=「都市性」の回復を問う。
著者紹介
【オギュスタン・ベルク】 Augustin Berque1942年生まれ。パリ大学で地理学第三課程博士号および文学博士号取得。現在、フランス国立社会科学高等研究院教授。本新書に『日本の風景・西欧の景観』がある。 【篠田勝英】 1948年生まれ。東京大学文学部仏文学科博士課程修了。現在、白百合女子大学文学部教授。
目次
序 「神田川する」風景―都市性というもの
1 ユリアヌスの浴場と伊勢神宮―空間のなかの形と時間のなかの形
2 東山とウルビノの城壁―内と外の弁証法
3 宮とポメリウム―都市の創設
4 ナイアガラ瀑布と飯田橋の滝―場所と空間
結び 場所性、都市性、風土性―地球のパラダイム
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序 「神田川する」風景―都市性というもの
1 ユリアヌスの浴場と伊勢神宮―空間のなかの形と時間のなかの形
2 東山とウルビノの城壁―内と外の弁証法
3 宮とポメリウム―都市の創設
4 ナイアガラ瀑布と飯田橋の滝―場所と空間
結び 場所性、都市性、風土性―地球のパラダイム
著者:オギュスタン・ベルク(Berque, Augustin, 1942-、モロッコ、地理学)
訳者:篠田勝英(1948-、金沢市、フランス文学)
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空間の中の形(建物)と時間の中の形(人々の振る舞い)って切り口を見つけたのがこの人の凄い所だな。
伊勢神宮が、20年に1度作り替えられると確かに昔のままの建築が残っているっていう意味での価値はない。
ヨーロッパでは「昔のまま」を残すために立ち入り禁止にして保護する。
でも、20年に1度作り替えるお蔭で、今も昔のままの建築のノウハウが残っているって意味での価値はハンパない。
日本においては、その建築が昔のままの形で人々の生活に組み込まれてる。
「建築」を残そうと考えた時、そのアプローチの仕方が違うのだという発見!!
しばしば言われる、ヨーロッパの様に統一された街の外観の美しさが日本にない…ということも。
そもそもヨーロッパの耐力壁構造が「外から眺める景観」を生むもので、
日本の耐力構造は「内から眺める景観」-部屋から庭や景色を眺めることによって得られる喜びに重点を置く
という、全く異なるアプローチなのだということ。
どっちがどうって話じゃないのよね…ってこと。
この人が語る比較って、どっちかを贔屓しない冷静な観察眼が効いてて面白んだよね~。