紙の本
忘れられない物語
2023/08/10 00:53
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投稿者:Yui - この投稿者のレビュー一覧を見る
子供の頃に友達に借りて読んだのが出会いで、当時は少し難しく感じた部分もありましたが、宇宙船の体を得て伸びやかに生きる主人公たちの物語がずっと忘れられずにいました
子供のお小遣いで買うには少し高かったのもあって、いつか大人になって余裕が出来たら買おうとしていたところ絶版となってしまい、ずっと残念に思ってたので、今回復刊していただき無事に再読出来て、本当に嬉しかったです
大人になってから読んでも、心の踊る色褪せない物語でした
叶うならシリーズの続きも、電子書籍版でもいいので復刻していただけたらいっそう嬉しいです
紙の本
宇宙船の体に人の心
2002/07/11 05:51
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トリフィド - この投稿者のレビュー一覧を見る
SF人たちとSF談義に花を咲かせたときに、頻繁に言及される作品と
いうのがあるものだ。それらは、傑作であったり、珍作であったり、
あるいはあるアイデアを最初に用いた —あるいはうまく用いた—
作品であったりする。
サイボーグ宇宙船ヘルヴァの活躍を描くこのオムニバス長篇は、サ
イボーグ宇宙船というガジェットをうまく取り入れ、描き切った傑
作として頻繁に言及される作品だ。SF基本図書の1冊であろう。
とはいっても、これはハードSFでもロジック重視のアイデア優先の
作品ではない。宇宙船の体を持ってはいるが、ヘルヴァは歌うこと
が大好きな女の子、多少ハーレクインロマンスの匂いがすることを
気にする向きもないではないものの、これはあくまでも人間を、多
感な少女の成長を描いた作品なのだ。
非SF者向けSFとしても優れた読みやすいSF作品だ。万人にオススメ
したい名作である。
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ヘルヴァは殻人(シェルピープル)として神経シナプスを宇宙船につないだ優秀なサイボーグ宇宙船。
でも、中身はほんとに普通の女の子。
悩んだり、恋をしたりする様子がいきいきと描かれた名作です。
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古本屋で偶然見つけて、人造人間が船に加工されている?え?と思ったんだけど、50円だし買っちゃえ〜と思って買ったら、今年一番のヒット。女の子が頑張るSFが好きなあなたにはbest buyと思う。
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女性作家らしく、主人公のおんなのこ(宇宙船のからだ!を持っています)の感情、思春期の細やかな思いの数々を見事に文章にしています。主人公のヘルバは小児麻痺でからだが機能しません。その彼女の頭脳を動かぬからだから引き離し、宇宙船の頭脳として、、、というより、彼女に金属のボディ、足の代わりのロケット駆動装置、目の代わりのカメラとレーダーをあたえてあげて、、、というお話。恋も冒険も人類愛も、全てこの小説の中に。
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歌う船
ご存知、マキャフリイのもう一つの代表傑作! オムニバスなのがちょっち残念! 私は長い続き物が好きなのよ。シェルピープルってなにゃ?ってのがよくわかる一冊。
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先天性の障害で機械の助けなしには生きられないが、宇宙船の「脳(ブレーン)」として活躍する少女ヘルヴァの物語。海外SF小説は難しいというイメージがありますが、筆者のロマンチックな作風は、どちらかというとSFという形を借りた恋愛物(笑)。なので「SFはちょっと〜」と言う抵抗感をあっさりぬぐってくれます。ただ本編内に「身体障害」という匂いがあるため、好き嫌いがはっきり分かれる気もします。
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宇宙船の「脳」として生きる少女の物語。宇宙船の殻の中に守られている彼女の体は、宇宙船そのものなのです。何光年でも宇宙を旅できる能力を持つ宇宙船の彼女は、普通の女の子。恋をしたり、怒ったり、笑ったり…SF小説ですが、女の子の成長物語でもあるのかも。
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マキャフリーおばさん節が炸裂! 昔、これを読んで好きになったな。シリーズは続いているが、これだけは読んでおいた方が。オリジナルの素敵なカバーを、そのうちスキャンしてアップします。
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私が、アン・マキャフリイに、初めて出会った本。そのまえに大原まり子さんの「銀河ネットワークで歌を歌ったクジラ」を読んでいて、それに似た本かなと思い手に取った。
それで何度も読み返した。
BB船の魅力が私を捉えた。
その船がどんなものかは、ぜひご自身で手にとって見て頂きたい。
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生身の体では生きられない、と診断された赤ん坊は自由自在に宇宙を翔ける「船」の体を与えられた。歌うことがが大好きな変わり者の船、少女ヘルヴァの出会いと別れ、成長の物語。SFは苦手、という女性の方にこそお勧めかも。続編「蜜月旅行」は作者の短編集『塔のなかの姫君』に、完結編「還る船」はシルヴァーバーク編のSFオムニバス『遙かなる地平2』に収められています。
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生まれつき不自由な身体を金属の殻に封じ込め、神経を複雑な機械の操作管理システムに直接つないだ少女ヘルヴァ。ほぼ不死の存在となった彼女は最新鋭宇宙船の頭脳として、相棒の乗務員と力をあわせ困難な任務をこなす。特技は歌うこと。
つらい別れものりこえ成長する彼女は、自己主張の強い小娘からしたたかな大人の女へ、新米から<中央諸世界>にその名を知られる有名なベテラン船へと成長していく。
シリーズ第1作目。以後若手作家との共著という形で同じ世界観の続編が何作も出される。
いろんな要素がギュっとつまって多角度から楽しめる話。ヘルヴァという少女(脳ですが、まちがいなく少女。何なら段々「絶対かわいいにちがいない」という気になってくるから不思議)の成長物語でもあり、相棒との人間関係を模索し自分にとって最高の関係を求め続ける「お嫁探し」な話でもあり恋の話でもあり。
もちろん基本は骨太な世界設定のスペースオペラなので、宇宙の旅も楽しめて不思議な惑星のヘンな人たちも一杯出てくる。
しかしそういうハード面より先に主人公の成長ぶりとかを楽しみに挙げたくなるあたりが、「ロマンティックSF」とジャンル分けされてる理由なんだろう。
SF食わず嫌い気味な女子などにお勧めである。
一つ残念なのが、どうも意味が頭に入ってきづらい、あまり親切でない訳。異国のユーモアが理解できないこちらの頭の問題か…
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人の頭脳に宇宙船の身体を持つ、聡明なヘルヴァ。難しい任務を果たしながら、女性としても成長していくこの物語は、読みやすくて気に入っています。
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このシリーズは結構好きで何冊か集めた。シリーズ最初はやっぱりこの「歌う船」。SF苦手でもわりと入りやすい。
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ナイアル・パローランはニール・パローランではないと思う。
『歌う船』シリーズの第一弾、というかオリジナル作品。
女主人公ヘルヴァが、この後、雨後の筍のように生み出されるスピンオフというかパロディというかの作品の主人公達とは違って色ボケしていないところがいい。
そして、ナイアルはナイアルであって、ニールにはしないで欲しい。
外伝めいた短編が、ハヤカワ文庫版の短編集『塔の中の姫君』に収録されているが、ナイアルがニールになっただけで話が別物になってしまった気がした。ヘルヴァも色ボケ気味だし。
でも、殻人間(シェルピープル)という設定と、『歌う宇宙船』がいかに魅力的なモチーフだったかということは、その後の発展系を見るだけでも明らか。
本家本元のマキャフリィ以外の作品は、でもちょっと好きにはなれなかった。残念だ。