紙の本
西洋音楽史の形式をとって、そこに内在する歴史を見事に描いた一冊です!
2020/03/14 13:19
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、西洋音楽の中に内在する歴史を語ってくれる非常に興味深い一冊です。具体的には、ミサ音楽の歩みを音楽と言語との絶え間ない対決の歴史として、音楽の言語化、言語の音楽化という弁証法的過程の歴史として捉えて、それを生き生きと語ってくれる書ということです。内容構成は、「1 序論」、「2 古代およびカロリング朝以前の時代」、「3 カロリング朝時代」、「4 中世盛期」、「5 14世紀と15世紀」、「6 パレストリーナ」、「7 モンテヴェルディ」、「8 ドイツ語と音楽」、「9 シュッツ」、「10 器楽とJ・S・バッハ」、「11 ウィーン古典派」、「12 音楽的現実の諸段階」、「13 ロマン派」、「14 現代」、「15 歴史としての音楽」と、一見、西洋の音楽史のように見えますが、それぞれのテーマでは、その内面が見事に描かれています。ぜひ、音楽ファンの方々には読んでいただきたい一冊です!
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出版社/著者からの内容紹介
本書では西洋音楽史の形式をとりながら、単なる年代記的な現象記述とは趣を異にした音楽の内面史が語られる。ミサ音楽の歩みを音楽と言語とのたえざる対決の歴史として、音楽の言語化、言語の音楽化という弁証法的過程の歴史として捉えるのである。若き精神医学者としてミュンヘン大学に留学した訳者が、ゲオルギアーデスの講義を聴講して感銘を受け、敬愛をこめて訳出した西洋音楽史の歴史的名著。
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ミサ音楽の歩みを音楽と言語とのたえざる対決の歴史として、音楽の言語化、言語の音楽化という弁証法的過程の歴史として捉える
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音楽好きなのは知っていたが、なぜ精神科医の木村敏さんがこの本を翻訳?と思って買った。
随所に溜飲の下がるような、鋭い指摘が見られ刺激的だが、全体としてはいまひとつ。
「音楽と言語」の関係性について、さらに現象学的に突っ込んでいってほしかった。「ミサ」の枠にとらわれずに。
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今日出逢った本。7/28 2012
読了。8/3 2012
10年前に読みたかった。
音楽に対する見方をガラリと変えられた。
音楽はどこから発生してどう辿って
現在に至ったのか、古代ギリシャから現代まで、
「ミサ」というジャンルの言語を伴った音楽を通して西洋音楽を考える。
音楽とドイツ語の出逢いの物語でもあると思う。
もしその出逢いがなかったとしたら、今現在の音楽の有様は
全く違ったものになっていただろう。
哲学する音楽の名著
親切で分かりやすい訳で、読まないと損損
聴く耳も180度変わってしまう
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◆きっかけ
2017/3/6
◆感想
図書館。ざっと読み。難しい感じがして読み進められず。2017/9/29
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原書名:Musik und Sprache
序論◆古代およびカロリング朝以前の時代◆カロリング朝時代◆中世盛期◆十四世紀と十五世紀◆パレストリーナ◆モンテヴェルディ◆ドイツ語と音楽◆シュッツ◆器楽とJ・S・バッハ◆ウィーン古典派◆音楽的現実の諸段階◆ロマン派◆現代◆歴史としての音楽
著者:T・G・ゲオルギアーデス(Georgiades, Thrasybulos Georgios, 1907-1977、ギリシャ)
訳者:木村敏(1931-、朝鮮慶尚南道)
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自分にはまだ早かった。
そもそも根本的な音楽的教養が身についていないと読み進めることができない。
この本を理解できるレベルにない自分を悔しく思う。