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ナイロンメーカーの本ではなく、南米の雄大な自然の厳しさについて克明に描く本。
椎名誠にもう少し力があれば力作なのですが。
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椎名ファンの私としてはアルゼンチンに暮らす前に是非読んどかなくっちゃ、と思い買ったが結局帰国後読んだ。
風とタンポポ。
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090119(c 090329)
091014(t 091116)
091128(s 091130)
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you will realize how much Mr. Shiina loves his wife when you read the story.
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自分の生き方を通す男を支える妻は、やっぱり偉大だなあとひしひし感じました。パタゴニアを旅する椎名さんの旅行記と、妻の一枝さんとの愛の物語でもあります。すごく温かい。
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椎名誠が、パタゴニアの氷河と大平原を旅した記録を2章に分けて描く。
解説の中沢氏によると、著者にとって「異例の難産」だと云わしめたその理由は、すでに冒頭から読み取れる。彼は、出発前の妻の異変に気づかなかった自分を悔やみ、それでもなお旅立ってしまう。最後に言葉をかわしたときの妻の描写がなんとも切なくて、その後、辺境の中の辺境を旅しながらも、何度もその光景を思い浮かべる様子がうかがわれた。
チリの港プンタナレアスで初めてスーツケースを紐解いたときに、黄色い野の花が萎れて入れられていたという話が好きだ。
パタゴニアは、今でこそアウトドアブランドの名になるほど有名になったし、多くの観光客が足を運ぶようになったが、著者が旅した当時は、未開の地以外のなにものでもなかった。
パタゴニアという名前自体、マゼランがこの地を探検した時に名付けられたもので、そこで遭遇したインディアンが恐ろしいほどの巨人だったという話に端を発する。1520年頃のこと。
patagon(巨大な足)というのが、その語源だそうな。
ところで表題の意図するところは、私が最近「南米、南米」としきりに騒いでいるので、彼もにわかに興味が出てきた様子。
来年あたり、ブラジルとアルゼンチン行ってきます〜なーんてことがあったりして♪
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ルームメイトから借りて読了。
椎名誠氏の名前はもちろん存じていたのだけれど
あまり冒険記や旅行記に興味のない私は
自らの手で選ぶこともなく、今まで過ごして来た。
ある種の人々が椎名氏の作品や
こういった紀行ものに心底惚れ込んで
実際に自分が旅してみたりする気持ちは分からなくもない
私にこの本を貸してくれたルームメイトの彼女は
三線とウクレレ片手にライブをし
ベビーシッターで日銭を稼ぎ、
ニューヨークでたくましく生きていた。
(私たちはブルックリンの1バスルームの
決して広くはないアパートを4人でシェアしていた)
そんな彼女が敬愛する作家の一人が椎名氏であり
この作品は、中でもお気に入りだと言って貸してくれた。
なるほど、読んでみて分かった
人を引きつける、的確で詳細な表現力
そしてその旅行記を支える行動力と逞しさ。
到底一般の日本人が行き得ない場所へ行き
やり得ない行動をし、交渉をし
己の道を行く、力強さと潔さ。
格好いいと賞賛され敬愛されるのも分かる気がした。
ただ、その光の裏側に佇む はっきりとした陰。
この作品では、椎名氏の奥様とその病状などが
私には心の中に重く重くのしかかり
楽しむことが出来なかった。苦しくなってしまった。
もし、そういう陰を微塵も感じさせない
痛快冒険記の様な椎名氏の作品を見つけたら
もう一度挑戦してみようと思うけれど
多分、この作品を読むことはもうないと思う。
それくらい、私には光の裏にある陰が哀しすぎた。
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夏でも冬の景色。臨場感あふれる語り口。
夫婦の危機を気にかけながら旅を続けているため、旅の進行と心の揺れが連動していて、他人事には思えなくなる。
ふざけたところは全くない。荒涼としたパタゴニアの風景に、心情が反映されるような印象を受けるため、他の椎名作品とは随分と違う。
ずしっと心に響く作品だ。
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日本でパタゴニアが知られるようになったきっかけとなった本といってもいいでしょう。TVのドキュメンタリー番組として放送され、その時の様子が後にこの本になりました。
パタゴニアは国名ではなく、南米大陸の最南端、アンデス山脈と大西洋にはさまれた壮大な自然が広がるエリアを指します。国でいうと、チリとアルゼンチンにまたがっており、果てしなく広がるステップ、吹き付ける強い風、氷山、激しい波、荒々しい自然が世界の果てを感じさせます。
当時椎名誠さんは、氏の仕事の忙しさがきっかけで精神的危機に陥った妻を日本に残してきており、旅行中も妻のことが頭から離れません。過酷な旅の中、妻を気遣う心情が胸を打ちます。
出版から30年近くたち、パタゴニアへの旅行者も増えました。観光地としての環境も整備され、街も大きくなっていますが、自然の素晴らしさは今も肌で感じることができます。
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シーナさんの本を初めて読んだ
旅をかっこつけた感じがなく
あたしはすっと入り込めた
本にしてしまうとあっと言う間の旅のように感じたけど
実際はもっと長い旅だったのかな
と 想像する
だって壮大な地球を目の当たりにして 上陸→次の場所へ
みたいにさっと通り過ぎるような
そんなことはできないとおもうもの
しかたなかったとしても その時間の空気の濃さは感じたい
パタゴニア いつか行ってみたい
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椎名誠の旅行記はよほどのことがなければ星5つ、それくらい楽しくて時間を忘れて読んでしまう。昔は漁るように読んだものです。
広くて荒涼としたところを旅したいなぁ、と思っていたところにちょうど飛び込んできた本著。いつもの椎名誠節に「風邪とたんぽぽ」の比喩がからみあって尚更キュンとする。
椎名誠は海について書くよりも、モンゴルとかパタゴニアとかインドとか、広大で荒涼で土煙があがる場所を書かせると断然輝くなぁ、と個人的には思っています。
ああ、旅したい。
道しかないところをバスで走りたい。
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椎名さんの初期の作品。厳しい気候の南米南端パタゴニアを舞台にした冒険物。精神的に調子を崩していた妻を残し、旅してしている椎名さんの心中と、厳しい気象環境がオーバーラップしてしまう場面が度々あって、どちらかというとそちらのほうが印象に残ってしまった。
もっというと、巻末の解説に思わずうーむとうなってしまった。冒険作家は好き勝手旅して、それでお金をもらってるお気楽なものではないし、その妻は人知れず気苦労が多いということ。
華やかそうに見えるものの、陰の部分が生々しかった。
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チリにて読了。確かにチリの南部に行くとタンポポがたくさん咲いていて、見る度にこの本のことを思い出した。
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椎名さんのパタゴニア旅行記。
ただの旅行記ではありません、夫婦の関係性の変化や互いを思う必然性について書かれています。
椎名さんにとってパタゴニアの旅が大きな意味を持つことは過去の作品から知っていましたが、なるほどそういうことか。
岳物語で出てきたパタゴニアのチャンピオンベルトが本作でも触れられており、随分とひさしぶりに続岳物語の桜のラストシーンを思い出しました。
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文庫交換会でもらった初椎名誠エッセイ・旅行記。今までちょっと食わず嫌いやったんですよね、椎名誠。何かこう「がはは」とか大声で笑いながらこちらのパーソナルスペースに踏み込んで来そうなところが、ひ弱な文科系おじさんとしては。「武装島田倉庫」とかの、いわゆる「椎名誠」キャラクターと切り離されたSFは読んでて、嫌いではないんだけど。
で、この本。案外「がはは」とか言わないのね。「パタゴニアについてはほとんど資料がない」みたいなこと書いてて、セプルベタの「パタゴニア・エクスプレス」とかチャドウィンの「パタゴニア」とか邦訳出る前か、と驚くなどしながら。基本テレビロケなので軍隊の協力とか仰いじゃって、その辺りはオイラの好きな類の旅行記ではないので、ちょっとあわないかなぁ。まぁ単純に好みの問題ですけどね。