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地図は様々な情報を凝縮している。
地図が出版された当時の人々がどう思っていたかも分かる。
今回の本は1994年に発行された古本で、GWに京都のみやこめっせで開催していた古本まつりで見つけた。
呼び方一つ取ってみても興味深い。
ドイツにミュンヘンという町がある。
イタリアの道路地図を見ると「モナコ」になっていることに驚いたと著者は感想を述べている。
ミュンヘンが早口言葉でモナコに変わったとは思えない。
著者は地名の起源を調べた。
すると、12世紀にバイエルン公ハインリヒ獅子王によって作られた市が「ヴィラ・ムニヒェン(修道士の村)」と呼ばれていたそうだ。
このムニヒェンはラテン語で修道士を意味する「モナスク」から来ているそうだ。
地名1つとっても歴史ありだな。
地図には記号が載っているが、著者によると、「お役所関係記号」の多さは一目瞭然だと述べている。
植生記号を徹してその国の農村風景が見えるとも述べている。
ドイツでは、ホップ畑と葡萄畑にそれぞれ記号がある。
フランスでは、一般の果樹園と葡萄畑は別の記号になっている。
日本では水田、桑畑、茶畑と農地だからといって一所にはしない。
地図を眺めるといろいろあって面白いなあ。