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内容
SLG「三國志」シリーズには数々の魅惑的なアイテムが登場する。
名刀鍛冶びせいが生んだ生涯の傑作「青龍偃月刀」は、如何にして関羽の手のものとなったか--。
呪いの馬か名馬か、玄徳が手に入れた「的盧」は主人を背に檀渓に身を躍らせる。
そのほか、青?の剣、方天画戟、七星の剣、赤兎馬、太平要術の書、玉じ(爾に玉)など十三アイテムの伝説を取り上げる。
三國志時代を舞台にお馴染みの名将が伝説のアイテムを如何に駆使するか。
虚実取り混ぜて贈る異色の伝奇幻想歴史物語。
(カヴァーより)
感想
1994年に発売された作品です。
カヴァーにあるように、三国志演義で登場する様々なアイテムにまつわるショート・ストーリーと解説が収録されています。
ストーリーは、演義を下敷にしたものが多いですが、解説では、正史と演義における、アイテムの扱いの違いや、実際の歴史では、どういったアイテムであったか、ということに関して述べられており、例えば、青龍偃月刀は、実際には明代の武器であり、しかも重量がありすぎたため、実戦には使われず、力を示すためのデモンストレーションで使われていた、といったことも書かれています。
尚、紹介されているアイテムは以下の通り。()内は、ショート・ストーリーの簡単な内容
・青龍偃月刀 (関羽が名刀鍛冶の残した青龍偃月刀で、黄巾賊を倒す)
・方天画戟 (呂布の強さ描写)
・七星の剣 (呂布と貂蝉の語らい)
・ 青?の剣 (陳宮の息子VS曹操)
・太平要術の書 (南華老仙と太上老君の語らい+張角の活動)
・孟徳新書 (張松に馬鹿にされる曹操)
・遁甲天書三巻 (左慈が張飛をはじめ蜀の武将をからかう)
・青嚢書 (投獄された華佗と牢番・呉の語らい)
・赤兎馬 (武将の心を繋ぐための道具として用いられてしまうことに対する赤兎馬の無言の抗議)
・的盧 (劉備、的盧の背で、檀渓を飛ぶ)
・爪黄飛電 (曹操が名馬に乗ることを心掛けたきっかけ)
・王じ(爾に玉) (宮中から持ち出された王じ(爾に玉)は・・・)