戦国女系譜 巻之１ みんなのレビュー

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投稿者：タララン　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

戦国一の美女で名高く戦国時代の代表的な女性お市が
まず最初に扱われています。
確かにこの本を読むと「お市の方　華麗な系図」の
所で著者が言っているように戦国の世に滅んでいった武将達の
血脈が決して絶える事なく名家名族の中に生きている事の
多い事を発見する事ができました。
この事実には武家が名家を尊び
なんとかその名家を自分の家に取り込んで残したいという意志が見えます。
家康も武田家の女性のお都摩を側室にしていますし。
この本には淀殿が父母の浅井長政とお市の方の菩提を弔うために
建立した養源院に所蔵されている淀殿とお江与の肖像画が出ています。
この淀殿の肖像画の方が江戸時代に描かれた
あの有名なあまり美人には見えない
肖像画より信用できると思います。
たぶんこの養源院の淀殿の肖像画は
当時に描かれたものだと思いますし。
この肖像画の方が当時の淀殿の
姿を正しく伝えてくれている可能性が高いでしょう。
損傷が激しいのが残念ですがでもやはり美女の感じがします。
お江与も美女に描かれていました。さすがお市の方の娘達といった感じですね。
この本では有名な女性達ではやはり謎だらけの濃姫の没年と
信長の側室の吉乃は信長より年下だった
可能性があるという話や両親を失ってしまった毛利元就を
哀れんで元就の所にとどまり
彼の人生に多大な影響を及ぼしたと思われる
毛利弘元の側室の杉の大方が印象に残りました。
地方の女性達では
「南部　津軽戦乱の中で」の阿保良.もう一人のお市の方.晴政の側室
.お家再興の願いかなわず早世した哀れな稗貫御前.同じく哀れな女性おかん.
津軽藩主を生んだ石田三成の娘の辰子.夫の織田信行の仇の妻になった
信輝の妻.山中鹿介の母の山中なみ.妙印尼が印象に残りました。