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スパイ物は、話がややこしすぎて、
通勤電車での読み物としては、かなり辛いものがありますが、何となく最後まで読めばという期待感だけで、とりあえず上巻は読了した。。。といったところです。
unixのオペレーションの記述あたりは、さほど違和感なく読めてはいるが、もう10年以上前に書かれたものなので、当時としては、ある意味でハイテクだったんだけど、今ではどうってことない技術になってしまっています。何となく興ざめするような印象があって、こういうのを題材にして書くことは難しいものだなと思ってしまいます。
2004/12/16
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自分でも気持ち悪いくらいに何度も読んでる作品。
震災の時もちょうど再読していて、まさか原発がこんなことになるとは…。
原発報道を見るたびに「人間は絶対という言葉を使ってはいけない動物なんだ」という島田の言葉を思い出した。
島田の孤独がわかるようなわからないような。
やっぱり根っこのところではわからないかも・・・。
良の真っ直ぐさだけが清廉。
文庫版の良は清廉すぎるほどのキャラクターになっているけど、その分、島田や日野が良を気にかける理由付けになっている気がする。
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元・原発技術者で元・スパイだった島田が最終的に原子力発電所を襲撃。それに至るまでの話です。全面改稿・加筆してあり、旧版とは色々と違いがあり特筆すべきは高塚良が全然性格が違うということです。旧版はワイルド(笑)で文庫では天使のようです。
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元研究者の主人公は、いまはサラリーマンでスパイ活動からは遠ざかっている。父の死をきっかけにかつての世界に連れ戻される。
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スパイ。
主人公の島田さんはフェロモン出し過ぎだと思う。
ハードカバーの初版で幻のシーンが読みたい一冊。
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無性に読みたくなる時期があるので。
リヴィエラと同じくらい繰りかえし読んでるような気がする。今で6回目くらい。
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一言では言い現せないハードな小説。直木賞受賞作品「マークスの山」よりも私はこれが好きです。主人公の感情の動きや4国間の諜報機関の駆け引きなどとにかくすごい本格派の小説で読みごたえあり。
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何でもかんでも加筆して長くすりゃいいってもんじゃなかろう、そう思いたくなる細かな人物描写がこれでもかと続くので、大変重い。
ストーリーとして根底に流れる部分は、それこそここに描かれてる内容を端的に知りたいなら、『攻殻機動隊』でも観ればいいんじゃないかと問いたくなる。
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この上無くテンションが低調になる文章だった。
上巻の締めで不思議と涙が。良は天使じゃなかろうか。出来の良し悪しが判断しづらい作品ですが、わりと楽しめました。以前観た映画をハズレだと思っていたけど、この作品から判断するに、私が高村節を理解してなかっただけらしい。上下巻。
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島田海運の御曹司として生まれながら、江口彰彦によってソヴィエトのスパイとして育て上げられた主人公島田浩二。
しかし彼の出生が、母親とロシア人宣教師との不義の結果であったことは、その深い緑色の瞳が証明していた。
39年間の人生のすべては、島田にとって捨て去っても惜しくはないものであったが、唯一執着することがあった。
それは、チェルノブイリで被曝し、その後江口の手引きで日本に密入国した後、〈北〉で死んでしまった高塚良ことパーヴェル・アレクセーイェヴィッチの遺志をつぐことであった。
島田自身がその建設にかかわった音海原子力発電所。
良はその工事に携わり、いつか内部をその目で確認し破壊したいという野望を抱いたまま死んでしまったが、島田は幼馴染みの日野草介とともに、原子力発電所襲撃計画を練るに至る。
日野もまた、波乱に満ちた人生の中で、自分に「真面目に生きてみよか」と思わせた柳瀬兄妹の死の責任を、どこかで果たさなければならないと考えていた。
島田、日野、良、この3人が背負い込んでいた過去を破滅的に精算する方法が、原子力発電所襲撃であった。
そして、いよいよ12月30日の深夜、音海原子力発電所襲撃が決行される!
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滅多に読まないハードボイルド。でもこれは面白かったです。
男同士の友情、といえば美しいんですが、ちょっと行きすぎな気も。
良は女にした方が良かったと思うなぁなんとなく。
常に沈着冷静な主人公が、自分の頭に白髪を見つけたときだけ慌てふためく姿がなんだか可愛らしい。
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初めて読んだ高村薫の本がこれ。
これでハマって、ほとんどの作品を読みました。
この後、最初に出た単行本(絶版)も読みましたが、どちらもいいです。(この人は改稿を繰り返すので有名ですが、大体は改悪になっていることが多いんですよね。でもこれはどちらのヴァージョンもいいと思う)
スパイと原発の話が軸になっていますが、ミステリーやサスペンスではなく、人間ドラマです。
良の純粋さと、島田の感情に涙。ラストの、島田と日野の起こした行動の描写は圧巻。呼吸するのも忘れそうなほどです。
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私たちはこれから、自分の望むように生き、望むように振舞うんだ。
そうすれば、もっと楽になる
碧眼を持って生まれた男1人。
省みる家族も、故郷も、国も、人も、何も持たずに、そして持つ機会も与えられずに生きてきた。
西と東のスパイとして働き、それから逃れても怖がりながら普通の人を演じ、それでも、自分の中の空疎と外の人間に怯え生きて、自分の中の空疎を埋める人間を見つけてもなお、それを手に入れられずに、その中でも生きる。
ただ、得られないものを渇望しながら、自分の信念の為に最期は生きる人達の話。
単行本は読んでいたので今回は文庫本で、読んだ状況とか年とかが違うからかもしれないけど、凄く楽しい。
2回目読んでよかった、この面白さを知らずに死ぬところだった。
高村作品の中で1位2位を争うぐらい好きです。
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あーしんどかった・・・この人の小説は何度も挫折してるのに、なんでまた手を出してしまったんだろう。
電子力発電所をねらったテロリストの話なら以前にもっとスケールの大きい話を読んだなぁ。タイトル忘れたけど。
それに比べてこちらは、なかなか実行に移さない。
ちんたら話が進んで、何が言いたいかまったくわからない。
原子炉のふたを開けるという、スケールが大きいんだか小さいんだかよくわからないことのために、こんな長ったらしい話につき合わされたのかと思うと、本当に腹立たしい。
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あいりん地区やら、地元が結構出てきたので、景色を思い出しながら読んだ。
全体的に読みやすく、原子炉の説明も苦ではなかった。
出てくる土地は汚いのに、彼らは綺麗で切なかったなあ。
結局、島田は死んでしまったのだろうか?